先週のライブの話 ジャムナイト編 その1

 話は、香月さんのラストライブの前の居酒屋に戻る。タナボタでジャムナイトのチケットが手に入ったので、Y尾君と翌日の段取りを話し合った。「開場が17時で開演が18時だから、夕方のバスで行くか」と僕が言うと、「じゃ、ネットで時間を調べて適当なやつを見つけておいてくれよ。それから飲み物や食べ物は現地だと高いので、事前に買って持込みしよう」「まあ、それはいいけど、バスの時間が分かったら電話すればいいのか」「いや、メールでいい」「ちょ、待てよ、お前、メール見ないから気がつかないだろうが」「いや、最近は見るようにしているから大丈夫(笑)」。という会話があったのだ。実は、Y尾君は携帯でメールが出来るようになったのは、つい最近、正確に言うと今年になってからである。以前は、Reでメールの返信が出来ることを知らず、こちらが送ったメールの返事をいちいち新しく送ってくるし、しかもそれが平気で4~5日過ぎてからなので、いったい何の要件だったのか、自分の送ったメールをいちいち確認しなければならないこともあったのだ。PCのメールに至っては未だに使えない。ヤフーでもグーグルでも、フリーアドレス作れば細かな連絡も写真や音源などのデータも送受信できるというが頑なに拒否している。何しろつい昨年までは、「用事があったら会社に電話しろ」などと平気で言っていたから恐れ入る。ライブの誘いや飲み会の誘いを、そう頻繁に会社に電話できるかって。まあ、今回はタダ券ゲットといういい仕事をしてくれたので、これ以上は書かない。

 で、翌日、いろいろ調べたら臨時バスや路線バスなどあるが、あまり早くいって炎天下、熱中症になるのも嫌だったので、16時02分発か30分発のバスで、しかも始発のバスターミナルが僕の家の近くだし、そこにはダイ×ーも入っているので飲み物や食べ物もより取り見取りなので、バスの発車時間より少し早めにそのバスターミナル(ちなみに宮交シティといいます。宮交とは宮崎交通という地元の皆様の足として観光宮崎を支えている企業ですが、近年の不景気や観光客の減少でなかなか経営も大変で、って、そんなローカル経済話はいいか)に集合しようとメールするが、返信なし。多分、メールに気がついてないなと思って、電話するとドライブモードになっている。まあ、まだ15時だし、そのうち着信に気がついて電話があるだろうと高をくくっていたが、待てど暮らせど音沙汰なし。少しイラついて、メールをまた送ったが、やはり返信が来ない。電話してもドライブモードのまま。だいたい、本当に運転しているのか。携帯が億劫なので、ドライブモードにしたままじゃないのか、などの疑念がわく15時45分。おい、もう16時02分には間に合わないぞ、いったい何やってるんだ。

 やきもきした僕は、一人で買い物を済ませて会場で待っていようと思い、リュックにタオルやクーラーボックス、折り畳みの椅子など詰めて、さあ、出かけようと思って立ち上がったところ腰が砕けた。チケットはY尾君しか持っていない。いくら会場入り口で待っていても、彼が来なければ入れない。そう、前売り券が完売したので、当日券は無いとテレビでも放送していたのだ。困った。そうこうするうちに16時半を過ぎた。こりゃ、何かアクシデントがあって、ライブに行けなくなったのかな、だったらしょうがないから家でCDでも聴きながら、ビールでも飲もうかと開き直っていたら、携帯が鳴った。「ごめん、ごめん、メール見たけど、ちょっとバスの時間が早いね。17時くらいのは無いの」「あ、17時17分てのがあるな」「うん、それがいいが、それで悪いけど飲み物と食べ物はそっちが買ってくれんか」「分かった。じゃ17時10分くらいには宮交シティに行くから」。冷静な会話が出来た自分を褒めてあげたかった。ふつう、怒るな、うん。

 近くの市場で、飲み物とつまみや食べ物を買い込んで、宮交シティに着いたら、Y尾君がワンコインパスというものがあると教えてくれた。土日に限り500円でバス乗り放題というもので、ここから会場であるシーガイアまで普通の運賃だと620円。往復で1240円になるのだが、このパスだと500円でOKだという。なかなかいい話だと、即購入して、久しぶりにバスに乗ってシーガイアに向かった(この時車内で飲んでる写真はアップしました)。しかし、いつもは自分の運転する車で走る街並みも、バスに揺られて眺めるとずいぶん違った景色に見える。車の振動にビールの酔いも回ってきて、いい感じである。500円で乗り放題ってのはいいな、休みの日は缶ビールと文庫本を片手に終日バスに揺られるというのも、なかなか男のロマンではないかと思う。まあ、このあたりの価値観は所詮、オンナコドモにはわからない。これ間違いありません。自宅で配偶者とバカ娘たちに話したら、鼻先で否定された。自分ひとりバスに乗って楽しむのではなくて、家族を楽しませろ、このところライブに行ってばかりだが、家族をどう思っているのかとか、たまには旅行に連れて行けとか、志の低いことしか言わないので(以下省略)。

 18時ジャストにシーガイアに着いた。バスを降りると、それ風な人たちが列を作って歩いている。念のため、ホテルのスタッフに会場を聞くと、歩いて3分のところにあるという。指差した方向に歩いていくと、松林が見えてきて、ステージや売店のテントなどが見えてきた。通路が吹き抜けになっており、潮風が気持ちいい。入り口でチケットを渡し、ドーム状になっているステージのほうに歩きかけると、軽快なメロディが流れてくる。「あれ、A列車のイントロ違うか」「ん、あの声は阿川泰子?」。大慌てで、ステージの見える方向に向かうと、はるか先でシックなドレスを着た阿川泰子が気持ちよさそうに歌っていた。



 ステージから10メートルほど離れたところに空きスペースを見つけたので、そこに椅子を置いてリュックをおろし、クーラーボックスと食べ物の入ったビニール袋を置いて、さっそく2本目の缶ビールに手を伸ばした。MCで阿川泰子が「宮崎に来るのは、もう300年ぶりかしら。昔は、オールナイトのジャズインなんてありましたけど、もう覚えている方はいらっしゃらないのでは?」などとくすぐりを入れてくれる。久しぶりに聴く(見る)阿川泰子は、やはりそれなりの年輪を重ねてはいるものの、相変わらず派手でゴージャスで、昔はシュガーボイスなんて言われた声も相変わらず色っぽい。曲はスタンダードばかりで耳になじんだ曲ばかり。しかし、今回のジャムナイトの目玉は綾戸智恵と阿川泰子の二人だと思っていたので、こんな明るい時間に登場してくるとは思わなかった。そして、まだまだ太陽は残っているのだが少しずつ夕暮れっぽい感じになり、このメロディが流れた。



 書き忘れたが、バックを務めたのは村岡建(sax)、古野光昭(b)、市原康(ds)、松本峰明(pf)。例のくすぐりMCの中で「宮崎に来たのは300年ぶりだけど、松本さんと知り合ったのは600年前だわ」などと言っていたっけ(笑)。しかし、阿川泰子って笠井紀美子とイメージがダブるところがあるけど、どっちが先輩なんだ?

 阿川泰子のステージは40分ほどで終わった。会場は盛り上がっていて、アンコールの拍手が続いたが、地元のテレビ局のアナウンサー二人が出てきてショーは終わったと説明があった。今回、ジャムナイトで一番不満だったのは、セット時間が短すぎるということ。限られた時間内で5つのグループを見せなければいけない、というのも分かるが、もう少し時間配分の調整は出来なかったのか。18時に始まり、5つのグループが演奏して、最後の綾戸智恵のグループとゲストメンバーでアンコール1曲やって、終わったのが22時30分くらい。もちろん、ミュージシャンが入れ替わるときは、セッティングがあるのでインターバルが15分程度あるから、正味40分、下手したら35分くらいのステージしか出来ない(見られない)。いい演奏が多かっただけに、消化不良というか、もっとやらせろ、もっと見せろ、もっと聴かせろというストレスはあったが、まあ、気に入ったミュージシャンはCDを買うなり、単独のライブやコンサートに行けということなのか。

 阿川泰子が終わり、次に登場したのは平賀マリカ。地元出身で昨日一緒に話をさせてもらった荒武 裕一朗(pf)を初めとして、バックは生沼 邦夫(b)、力武 誠(ds)というピアノ・トリオ・スタイル。この平賀マリカが凄かった、良かった、個人的には今回のジャムナイト見てよかったと思わせるステージだった。オープニングはバート・バカラックの曲で「雨にぬれても」。B.J.トーマスの大ヒット曲で、多くのミュージシャンがカバーしているが、どちらかというと男性ボーカルに向いてると思っていた曲だが、いやいやどうして、なかなか、われらがマリカ姫はじっくり歌って聴かせるんですよ。で、彼女のMCとかライブのスタイルが、どこかで見たことがあるような、何か懐かしい感じがしていたのだが、ステージ見ていてはたと気がつきました。忌野清志郎だ。われらがボスだ。コールアンドレスポンスのスタイルやMCの口調が清志郎クリソツ。僕のこの判断は、彼女がラストの曲の途中で言ったこの言葉で確信に変わった。「最後まで聴いていただきありがとうございました。愛してま~す」。



 彼女の名前は不覚にも知らなかったが、調べてみると、もう知る人ぞ知る実力派シンガーで、ええと、その、こういうことを書くと誤解する人が出て困るのだが、ゴホン、美人シンガーでも有名であった。この日は大きな縞のドレスを着ていて、まるでジラーフのようだった。大変申し訳なかったが、最初の阿川泰子の声がかすんでしまうというか、シュガーボイスというのは、今はもう平賀マリカの声に対していうべきじゃないかとまで思ってしまった。バックの演奏も、荒武さんのピアノを中心にメロディもリズムもシャープで小気味いい。それと選曲がカーペンターズとか懐かしいヒットポップス中心で、いわゆるジャズ・ジャズしてなくて会場のお客さんもすんなり彼女の世界に入って行けたと思う。圧巻は「イエスタディ・ワンス・モア」の時で♪Every Sha-la-la-la Every Wo-o-wo-o Still shinesのフレーズをお客さんに歌わせるのだが、最初はまばらだった声が彼女のアジテーション(こういう単語は不適切か、笑)で、一気にヒートアップして、最後は会場中から歌声が聴こえるという、小憎らしい演出であった。

 平賀マリカのライブが終わり、第2弾トイレに行かねばの娘を実行した後に、会場周囲を歩いてみた。飲み物や食べ物のブースもあって、7,8年前に当時勤めていた会社の取引先の関係で、チケットを買わされ最悪なことにその日仕事があって、夜10時くらいにネクタイ姿でジャムナイトに行ったことがあるのだが、そのときは飲み物や食べ物がバカ高かった記憶があった。今回パトロールした結果、焼きそば300円とか地鶏500円とか結構お手頃価格で、こりゃ無理して持込みなどせずに、テントの屋台なんぞを冷やかすのも手だななどと考えた。さらにうろうろしているとCDのブースを見つけてしまい、当然平賀マリカのCDを手に取っていろいろ比較検討して、売り場のバイトの子に「どのCD買ったらマリカ姫のポスター付くの?」などと、尋ねるようなことはしてません。廃。マイケル・フランクスとランディ・ブレッカーが入っているボサノバのアルバムを買ったのだが、なんと僕がジャズを聴くきっかけになったフィル・ウッズも入っていて、クリビツテンギョウ。いい買い物でした。というところで、お話は後半に続きます。



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