そういえばステージには黒旗が、アナーキーなイベントだった。

 孫悟空台風も大したことがなく過ぎたが、今日は人間の記憶のいい加減さについて考えてみたい。実は2~3日前の新聞で大塚まさじが8/21に高千穂でライブをやるという記事を見た。詳しく読んで見るとワンマンライブだが同時に春一番の映画も上映すると書いてある。うーん、行きたいが高千穂は遠い。どれぐらい遠いかというと去年の台風で高千穂鉄道が運行できなくなり、未だに再建できないくらい遠いのだ(ナンノコッチャ)。ま、大塚まさじとか春一番といってもこちらの人には余りピンとこないというか、思い入れは全くないだろう(その前に世代的に全く知らないと言ったほうが正解かな)。

 大塚まさじから春一番について書いていくときりがないので、大雑把に言うとディランⅡ(””じゃないよ、”セカンド”と発声する事)という伝説的なフォークグループの中心メンバーで、いわゆる関西フォークと呼ばれる流れの中の人、春一番はその関西フォーク関係者の年に1回の野外でのコンサート(ウッドストックみたいな物って言っても今度はウッドストックを説明せんとイカンか…sigh)、えーと後はリンク先で読んでください。先を急ぐので。

 『高千穂に行きたけれど、高千穂は余りにも遠し』などとどこかで聞いたようなフレーズをつぶやきながら、今日ナニゲニ大塚まさじのHPを開いてみたら、8月の初めから九州ツアーをやっており第2弾が今日から、福岡風太氏と一緒にハルイチ(僕らは春一番のことを略してハルイチと呼んでいました。何でも省略するのは日本人の悪い癖だと忌野キヨシロー先生はおっしゃってますが…)の映画と一緒に大分でライブをやり、月曜は高千穂、そして何と火曜は国富でライブをやるとのこと。もちろんハルイチの映画付きで。そこでふと考えたのは、この前の加川良もそうだけどイベンター主催じゃないイベント(変な言い方だが)の情宣方法はもっと工夫しないとダメじゃないかなということ。

 どういうことかというと、このブログの第1回目のカンタローと下地のライブも、9月の加川良のライブも、そして今回の大塚まさじにしても僕が知ったのは全くの偶然だったということ。もちろん大塚まさじは新聞で知ったのだが、それは高千穂のホテルでライブがあるという地域のトピックとしての扱いが主だった(多分記事を書いたのは、何らかの形で関西のその手のムーブメントに関わったか、シンパシーを持っていた人ではないかと睨んでいる)。月曜高千穂で火曜国富なら宮崎縦断ツアーといってもいいくらいである。もっと上手くPR出来ないのだろうか。ただ個人でイベントなんかやってる人たちの心の中は解るような気がする。

 どう考えてもこの手のイベントで客が入って大変だったとか、場内警備が不足して消防からクレームがついたなんてことは絶対無い世界である。中途半端にメディアに載せても動員は見込めない、それどころかそのミュージシャンのことをそんなに好きではなくて、ただライブに行く機会がないのでついでに見ようかなんて人は来て欲しくない。人数は少なくても心からその音楽を、ミュージシャンを好きな人たちにだけ来て欲しいといった気持ちがどこかにあるのではないか(若い頃はこういう考え方は『革命的敗北主義だ』といって批判していたが、そうでもないということがだんだん解る年頃になってしまったな、うん)。学生時代に何度かイベントを主催したが、苦労の割りに経済的には全く報われない。ただ今新しい時代を、文化を構築しているのだという自負(一方的なもので大変はた迷惑な物ではあるが)だけでやってきた人間として、それでもやっぱりお客さんは沢山入ったほうがいいんじゃないかなと老婆心ながら考えた次第なのだ。

 ところで最初に振った『人間の記憶のいい加減さ』であるが、実はハルイチに関してである。ハルイチは79年で一度幕を下ろすのだが、その翌年同じ天王寺野外音楽堂で『ヤポネシア80』というイベントが5/4,5の二日間に渡って行われ、僕は間違いなく2日間見に行ったのだが、その時の記憶がすっかり消えていたのだ。このヤポネシアはハルイチとは全く関係がなかったのか詳しいことは解らない。ただ記憶にあるのはヤポネシアのチラシ撒きをしていたお兄ちゃんに30代後半くらいの酔っ払いのオッちゃんが「これはハルイチやろ、ちがうんかい」とからみお兄ちゃんは「ハルイチ違います、ヤポネシアです」となんだかうれしそうに答えていたシーン。このオッちゃんは困ったもんでイベント会場にも堂々と登場し、バンドの演奏に合わせて踊るのはいいのだが、どうもそれはGS時代に流行した伝説のモンキーダンスではないかというような踊りで、最初は面白がって一緒に踊っていた人たちもだんだん愛想を尽かして離れていくと、オッちゃんは一人ステージの方に向かってモンキーダンスで進んでいくという余り見たくない絵柄が展開されたのだ。

 違う違う、こんな話じゃなくてそのヤポネシア80はそれまでのハルイチとがらりと変わって当時の最新のロックバンドががんがん出ていた。はっきり覚えているのは我らがINUと何故か憂歌団。憂歌団は全然ニューウェイブではなかったが、その演奏中に親父から貰った縦じまの背広を着た町田が手を振りながらステージを横切ったのははっきり覚えている。ちなみにカンタローにこのことを聞いたが、ヤポネシアの記憶は全くないとのことだった。さてそれ以外のバンドは誰が出ていたかと思ってネットで調べてぶっ飛びました。物凄いメンバーが出てたんだ。

 アルバム「光州シティ」を出したばかりの白竜、いまやヤクザ映画の役者としてのイメージしかないが当時は在日としてのアイデンティティーをロックにしてがんがん歌ってた。なんせギターは名手ハチですよ。一説によると小室哲哉がキーボードだったらしい(あんびりーばぶる)。生活向上委員会略してセイコウイ(大きな声で言っちゃダメ)。RCのホーンセクションでもおなじみの梅津と片山を中心としたフリージャズというか人を驚かすジャズ。このときもステージから降りてきてはお客さんの耳元で2人がサックスを同時に吹くという荒業を連発し、マジで怒った客もいた。

 P-MODELは前年同志社の学園祭に呼び、関西で一つのムーブメントを作った(物凄く小さなムーブメントで、翌年女子学生の少なかった我がサークルに同志社女子高のパンク少女達が何人か入部した位のものでしたが)素晴らしいテクノポップバンド。しかしこのときのライブの印象は薄い。秋口に銀閣寺のサーカス&サーカスで見たときは、お忍びでデビッドボウイも来ていてその時の印象ははっきりあるのだが。そしてリザード。東京ロッカーズをフリクションと共に引っ張った正統派アングラロックバンド!リーダーのモモヨにインタビューできた時に「僕たちの世代は破壊のための破壊の世代と位置づけているんですが…」などと口走ったら「何を破壊するんですか、あまりに安易な世代論ではないですか!」と鋭く突っ込まれた。ずいぶん昔から活動していたので遥かに年上だと思っていたが3歳しか違ってない上に誕生日も近くて、なんだかうれしいって小娘かオレは!!

 そして、そして本当にビックリしているのがパンタ&HAL。全く記憶にないのだ。ウラワロックンロールセンターから出た80年のライブも予約してすぐ聴いたが、何故だかこのヤポネシアでのライブは全く頭の中から消えてしまっている。悪い演奏など考えられないバンドだったので、何故記憶蒸発(パンタの曲名だよ)したのかユングの本でも読んで調べてみなければなるまい。単なるボケ?うん、悲しいが否定できない所もあるな。

 このほかにも2日間のイベントだったのでノーコメンツや裸のラリーズ、村八分なんかも出てたと思うがはっきりしない。その頃の西部講堂のライブと記憶がごっちゃになってる可能性がある。ただ一つだけ、多分これから何年たっても忘れないだろうという記憶がある。それはこのイベントを一緒に見に行った、今は亡きM君との会話である。お互いにこれから先の人生がどうなっていくのかという心配より、俺達は死ぬまでロックだというマニュフェストを、僕は多分一生忘れないだろう。
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お知らせ(ご存知と思うが)

「大塚まさじ」のコンサートは下記でもやるようです。
小生は、それこそ偶然住まいの近く・・・車で10分の公民館でのコンサートを聴くことが出来ました。100人足らずの観客、彼を知っている人は10%もいなかったと思うが、それでも楽しく、時にはしんみりと、思い出深く聴きました。「こんな月夜に」の3番「貨物列車は素敵じゃないの、さびたレールを・・・・』と歌っていた時、外から電車が通る音が聞こえてきて、彼は即興で「ゴト、ゴトゴト・・・ゴト」と節をつけていたのが印象的。彼は年をとっていっそう「歌心」が出てきた・・・と感じた瞬間でした。
40年近く前、同志社のEVEで学館でディランⅡ、西岡恭蔵、やしきたかじんたちのコンサートを文連本部企画で実施した時の話をしたら、覚えていてくれました。金沢の「ジョーハウス」についても、おしゃべりしたことが懐かしく思い出されます。

8月22日(火) 宮崎県国富町 創
宮崎県東諸県郡国富町六日町

開場・19:30/開演・20:00
前売・¥2500/当日・¥3000 (1ドリンクつき)
問合せ:090-4488-9819 (山下)

ありがとうございます、ただ

国富町でのライブの翌日が、人間ドックではないのですが朝一から病院の検査の予約を入れてしまって…。胃カメラやもろもろの検査があるので前日は夜9時以降は飲み物・食べ物厳禁なんです。ライブが8時からなのでとても無理かとあきらめ気味です。救いはHPを見たら全国どこでもこれからも行きますとの力強いまさじの言葉を信じて、次の機会にとなりそうです。でも、やっぱ行こうかな。
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