やはり辺境は見捨てられるのか

 誰が何時ごろから言い出したか知らないが、随分小さい頃から「宮崎は日本のチベットだから」という自虐的な言い方を良く聞いた。子供心に「そうか、宮崎は日本のチベットか、田舎だもんな、人間良し(これ、多分方言で「お人好し」の意味です)ばっかりだから」などと思った。それで、ここ最近の風潮が分かったような気がする。「日本のチベット」だから親分の「日本」のために犠牲になればいいのか。本家のチベットは中国「共産党」による「民族浄化」が行われているらしいが、こちらは「家畜浄化」が行われ始めた。

 口蹄疫という言葉は10年前に聞いた。当時、国道10号線を宮崎から北上するとあちこちに消毒スポットがあった。そのときは被害は拡散せず封じ込められたが、今回はまさに地獄図が展開されている。この問題がネットのあちこちでささやかれ始めたときに、僕はこの件についてはエントリーに書くことはやるまいと決めていた。デジタル・ディバイドの問題でもあるが、メディア・リテラシーの問題もあり、またいわゆる民族差別や政治権力闘争の具にしようとする意図的なものを感じたからだ。さらに、それ以上に僕が地元の問題でありながら、いまひとつ本気で怒れなかったのは所詮国家権力なんてそんなもの、マスコミなんてせいぜいが「ポケット瓶から夢を出す、有楽町のモラリスト」(by Pantax’s world)だとしか思ってなくて、要するにアナーキーな気分でいたわけだ。

 しかし、連日地元紙での報道や、周囲の知人・友人の話を見聞きすると、いや、これはやはり微力ながらひとこと吠えてみる必要があるのではないかと思い始めた。「半径10キロ以内全頭ワクチン接種」というのはどういうことか。今回口蹄疫の発生中心部の川南町全域の牛や豚が全部殺されて1頭たりとも1匹たりとも存在しないという世界が創出されるのだ。このエントリーは書く前に随分ためらった。いざ書くと決めたら、あの話もこの話もと書く材料はあったのだが、僕の意見や考えなどどうでもいいというか、書いているうちに感情をむき出しにしてしまい、収拾がつかなくなるのは目に見えているので今日、地元のローカル局が特集した番組の動画を先ずアップします。関連動画も出ているので興味を持たれた方はYOU TUBEでその前の部分をご覧になってください。



 大の男が公共の電波の中で涙を流して、その苦境を訴えている。世の中に悔しいことは腐るほどあるが「無念」という言葉がこれほど身に沁みたことはなかった。で、この口蹄疫について、ここ数日はあちこちのマスメディアに取り上げられているが、その切り口も番組サイドで随分開きがあった。まあ、所詮マスコミの誤用評論家、あ、入力ミスだけど御用評論家って意図的な誤用もよくするから、あながち間違いではないな。それでは、同じようなニュースを2つ続けてアップします。そうそう、その前に、これは随分昔から思っていたことだけど、どうして「たかが」アナウンサーが「ニュース」についての「見解」を述べるのだろう。事実関係だけ確認して報道すればあとは受け手の判断でいいのに、さも「良識」があり、我こそは「オピニオン・リーダー」なりと、余計なことをペラペラしゃべる。こういう人間を宮崎の方言では「よざらん奴」といいます。



 キダタローさんじゃなかった、某木村さんね、そういうのは「コロンブスの卵」って習わなかったんだろうか。で、このおんなじ材料を毎度毎度おちょくって申し訳なかった某小倉センセの番組ではこう放送した。



 で、問題になった東国原知事の瞬間的ボイコットの顛末はこうである。



 この動画は同じものがいくつかアップされていて、それらに書かれているコメントを読むと質問者の記者が「左」だとか、護憲派だとか、なんだかんだ書かれている。名前を書き込んだり、新聞社の連絡先を書いて抗議しようなどと煽ってる連中もいる。心情的には分からなくも無いけど、こういうところはネットの厭らしさだな。住所不定で匿名希望、でも反対意見だけは言わせて貰うというスタンスで、一人じゃできないからみんな一緒にやろうよって、ま、いいんですが。ちょっと笑ったのは「南日本新聞て何」みたいなレスがあって、おいおい、鹿児島ナンバーワンのローカル新聞も全国的には無名なのかと思ったが、それはコメント書いた人だけだろう。

 で、この問題について地元でいろいろささやかれている話もあるのだが、そういうのは根拠も不明だし、何らかの意図的リークみたいなものも感じられるし、ここに書くことはやめる。ただ、この大変なときにわけの分からないことを言う人はやはりわけの分からないことを言うんだという話を最後に。これは「口蹄疫に便乗する人たち」というkikulogをご覧になってください。

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コメント

おはようございます。
昨夜は明け方まで起きていたので、うっかり10時半まで寝てしまいました。

良く決心されました。
こういうことは地元が現状を訴えていかねば、誰もわかってくれませんから。所詮報道は上から目線ですし。
私のブログのアクセス解析を見たら、「口蹄疫 殺処分しない方法」というようなキーワードで検索してくる人が幾人か居ました。全頭処分に理不尽さを感じている人も多いのでしょう。
kikulogについては、私もお知らせしようと思ってましたが、もうご覧になってたんですね。

EM菌やホメオパシーはこういう時に必ずといいほど出張ってきます。宣伝にこれほど良い機会はないでしょうから(EM菌に関しては、場合によっては効果があるので余計にややこしい)。また、陰謀大好きなガイジンのおじさんや、彼と色々つるんでいる方々も、色々言っているのではないかと思います。
しかし、地元の方、特に、畜産農家の方々とってはそんなことはどうでもいいことです。
ニュースを見るためにどうにかならないかと思いながら、こちらに出来ることは、義援金を送ること。それからこれ以上拡散が広がらないこと、そして少しでも希望が見出せるよう事態が好転することを祈るばかりです。

台風とかの災害の時もそうですが、
昔から 特に地方での出来事については、対岸の火事と言うか、
実際の現場と 中央のメディア、国とは、温度差がありすぎです。
何もできないけれど、「頑張れ 宮崎!」

>燐さん

考えがまとまらないというより、どういう形で展開したらいいかずいぶん迷いました。
とにかく、「陰謀史観」や「民族差別」、それらの合体である「特定アジア」の陰謀で
それを支持する「反日」ミンシュというパターンがあまりに多く、しかしながら、現政権の
対応を見ていると、そういうのももしかしたらあるんじゃないのかという疑心暗鬼から、
Brain Salada Surgeryと歌いだしてしまいそうです。

ただ、現地から今何が起こっているのか、少なくとも僕の周囲で見聞きしたものを、
なるべく偏見なくアップしてみようと思います。奥歯に物の挟まったようなというか、
普段の僕のエントリーらしくない表現になってるのは、柄にもなく慎重になってるせいです。
動画のアップありがとうございました。僕は、何よりも「義理と人情」(by 潜行していた某助手)の
人間だもんで、燐さんの支援体制がとてもありがたかったです。

古い話ですが、前の大戦の時に沖縄の次は日向灘からの米軍の上陸予定というのがあったそうで、当然そのときも辺境の地、宮崎は「御国」のために犠牲になれという方針だったようです。

ホント、台風報道のときもそうですよね。ここ最近は都市部にも台風が上陸(南九州が身体を張って、勢力弱めてるんだから、あんなもん台風じゃねーよ、熱帯性低気圧だ、と僕は思っていますが)するせいか、多少は報道されるようになりましたが、いまだに地方と都市の二重構造は変わりません。

K平先輩、本当に児湯郡は壊滅状態です。宮崎市内でもちょっとしたイベントはすべて中止、何年かに1度来るサーカスも中止、フェニックス自然動物園も閉園しています。まあ、動物園の動物は「家畜」ではないので殺処分の範疇に入らないらしいですが。関西でも署名、カンパ可能ですので是非ご協力お願いします。

http://group.ja-miyazaki.jp/fmd/

今日の関西版の夕刊の記事を見ても、扱いの小さいこと。「ワクチンの接種の遅れ」。社会面の小さな記事にすぎませんでした。
記者のたくさんいる東京のそれも警察発表、もしくは国会中心で発表されることだけを垂れ流すのがマスコミなんでしょうね。

もう、地元の若いもんは激怒しまくってます。僕の嫌いな言葉ですが「マスゴミ」は信用ならんと息巻いています。その気持ちはよく分かるのですが、思考や思想が見事に陰謀史観の連中にからめとられていってます。赤松農相など、人間扱いされてないですね。また、今回の口蹄疫の原因もオザワの陰謀だとか、中・朝に国を売ったとか「口蹄疫」でググるとそんな記事ばかりです。しかし、その中にも確かに原因をちゃんと検証しているなと思えるものもあり…。そういう若いもんに「沖縄と連帯して戦おう」といったら「オッサン、アカか」と言われました(笑)。

宮崎県の感染地域では、人体にウイルスが付着するから、住民の移動も規制されているんですね。マスコミも取材を規制されてる。
パニック状態で、情報が遮断されてて、移動も規制されてる。

> また、今回の口蹄疫の原因もオザワの陰謀だとか、中・朝に国を売ったとか「口蹄疫」でググるとそんな記事ばかりです。

関東大震災時ばりの自警団が組織されないことを祈るばかりです。

2,3日前から宮崎市の幹線道路にも消毒スペースが配置されるようになりました。
とりあえず、道路に消毒液を張り、その上を車が徐行して通るようにしています。
24時間体制なので3交代で、最低2人は人手がかかります。排気ガスを浴びながら、
南国宮崎の暑い日差しを浴びながら、そしてここ最近の夜の冷え込みの中、延々と
作業が続いています。

>関東大震災時ばりの自警団が組織されないことを祈るばかりです

ちょっと気になるのは、ここ数日の報道と政府関係者の発言です。
「宮崎の人間は頑固」だとか「49頭の牛はとっくに処分されてると思っていた」とか、
攻守変わりつつあるのかという気がしています。30日には渦中の赤松大臣が来県するそうですが、
今度こそ、川南の現地で殺処分される風景と埋却する現場を見てもらいたいものです。
しかし、JA尾鈴は自民党の江藤議員のシンパばかりだから絶対来ないだろうな。

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