ごめん、書きたいことは沢山あったけど、つい その1

 早いもので6月ももうすぐ終わりになる。先週は忙しさを口実に更新をずっとサボっていた。いや、エントリーのネタは結構あって、自分自身に送ったメールを見ると「藤沢周平と雨月物語」だとか「適応障害で鬱の元教師」だとか「昼のいこい~ふるさと通信員」などのタイトルがある。これだけ見ると一体なんのことだと思われるかもしれないが、本人にはふかーい意味があるのだ(当たり前だ。自分に意味の無いメールを送ってどうする)。最初の「藤沢周平と雨月物語」というのは、mixi仲間のGoteauxssonさんとのメールのやり取りで『最近面白い小説を読んでいない』と書いたら、『それなら藤沢周平がお勧めです』と返事を頂いた。そのことが頭のどこかに残っていて、週初めの仕事帰りに本屋に寄ったら<藤沢周平、雨月物語>という文字列が目に飛び込んできた。

 雨月物語といえば上田秋成の代表作だし、時代物が得意だといわれる藤沢周平が彼なりにアレンジした小説だろうと思って、立ち読みした。何かおかしい。ステージはラブホだし、設定は現代だ。どうもおかしいな、なんか変だなと思いながら改めて表紙を見た。そこには「雨月 藤沢周」と書いてあった。このヤロウ!紛らわしい名前付けるな!それも本の題名もペンネームも、どっちも本家本元がおるやないか!!JAROにいうたるぞ!!と心の中で叫びながら、しかし、これどう考えても拙者の早とちりというか思い込みの間違いである。この手の間違いを僕はよく犯す。視野が狭いと小さい頃からよく言われた。しかし、言わせてもらうと子供の頃からのしつけのおかげでこうなったのである。九州の田舎に生まれた関係で姿勢や行儀ということは結構厳しく教えられた。まず、歩くときは背筋をちゃんと伸ばしてまっすぐ前を見て歩け、きょろきょろよそ見するな。人生においても浮気やよそ見をせず、真実一路まっすぐ生きろと教え込まれたのだ。

 したがって僕の歩く姿勢は大変良い。背はまっすぐピンと伸ばしている。視線はまっすぐ1点を常に見つめている。一点突破全面展開という言葉を人間の姿にしたら、僕にかなうものはいないだろう。あ、一人いたな。ロシアのピアニストのブーニンだ。彼の歩く姿によく似ているといわれたことがある。おかげさまでよそ見はしないようになったが、余裕を持ってあたりを見回すということも出来ないようになった。歩くときは目標に向かって最短距離、視線はまっすぐ、これが僕の人生だったはずだ。どこでどう間違えたかは分からないが…。

 話が暗くなってきたので、次の話題に移る。「適応障害で鬱の元教師」というやつだ。これは毎度おなじみ「テレホン人生相談」に登場してきた相談者の話。その日はちょっとした距離を車で移動する仕事があって、山越えの電波の入りにくい道だったがついいつもの習慣でラジオのスイッチを入れたら、いきなり「38歳の元教師です。適応障害で欝になり、仕事を辞めて現在求職活動中です。妻は37歳、動脈瘤を持っていてパートの仕事をしています。子供は…」となにやらへヴィーな状況説明が始まった。パーソナリティは加藤先生だ。こりゃ凄いことになりそうだと思わず聞き耳を立てた。相談者は教師を辞めて現在100社以上の面接に行って未だに仕事が決まらない。家事の手伝いをしているが、やれトイレの電気が点けっぱなしだとか、残飯の出し方が悪いとか細かなことを妻から言われ続け、もうどうにも我慢できないので離婚したい、しかしながら妻は動脈瘤を持っていていつ破裂するか分からないので子供は自分が引き取るべきだが、かといって生活ができるかどうか悩んでるという話だったと思う(雑音が結構ひどくて途中聞き取れないところもあったので事実誤認の箇所があるかもしれない)。

 加藤先生は例によって、『慌てて結論を出す前に、もう少し他の方法がないか考えて見ましょう』などといって相談者を落着かせた。そしてこの相談者が理想に燃えた教師であったが、現実の教員生活の中で理想と現実のギャップに悩みついには適応障害を起して、鬱病になったという話を導き出した。そして、例によって名言が出るのだ。『あなたね、とても理想家で、仰ることは確かに正しいんですよ。でもね、イデオロギーでは生きる力はでないんです。正論では生きる意欲は出ないんです』。うーん、そうだったのか。僕がこのところどうも元気が出ないのはそのせいだったのか。けだし名言だなぁ、などと思っていると加藤先生さらに暴走していく。『あなたは融通が利かないんです。回りから視野が狭いといわれたことはありませんか。小ズルク生きる小市民の何が悪いんですか。生活の知恵ですよ。ちょっとしたズルとか悪さというのは。それを正論で否定し続けたらあなたはもう救われませんよ』。えーと、ここまでいったかどうかは自信は無いが、小市民云々のところは間違いない。このパターンはマドモアゼル・愛先生が回答者で最後は泣きのパターンだなと予想したら、備後であった。いやBINGOであった。

 相談者にいかに自分が理想主義者で現実に目を向けない、いわばドン・キホーテだったかを延々と説明し、もちろん涙もあり、笑いもありの回答をもらい、相談者は最初に聞いた声とは打って変わって明るい声になり「分かりました。これからは一小市民として小ズルク、生活のためを最優先させて生きていきます」と答えた。恒例の加藤先生の締めのお言葉は「劣等感と敵意は悪循環します」であった。いやー、この相談を聞いている間中、頭の中はクラッシュのファーストのB面が頭の中を鳴り響いていた。つまり「Career Opportunities」であり、「Cheat」であり「Protex Blue」である。

 というようなラジオネタが次も続きます。「昼のいこい~ふるさと通信員」なんですが、これは土曜日の昼過ぎに車のFMで聞いたことがきっかけになっている。NHKのラジオ番組で「昼のいこい」という長寿番組がある。どれくらい長寿かというと1952年からの放送だというから凄い。「もはや戦後ではない」といわれる前の時代からというか、朝鮮戦争から2年後の放送開始だ(いや、たとえにあまり意味は無いような気がするが)。その「昼のいこい」はAMでやっているものと思い込んでいたが、なんと2006年からはFMでも同時放送していたのである。知らなかったな。あの例の悠久の大地を思わせるメロディとともに無感情なアナウンサーの話し声が聞こえてきた。あちこちの農林水産通信員が毒にも薬にもならない投稿をしているのだろうと、ぼんやり聞いていたら、○○ふるさと通信員などと話している。あれ農林水産通信員という呼び名はどうなったんだろうと気になり、家に帰って調べてみたら2006年9月30日までは使われていたが、それ以降はふるさと通信員になったらしい。そのあたりの分析はこのblogに書かれているので、興味のある方はどうぞ。

 と、ここまで書いてきたら、我が家のバカ娘たちがイ○ンに買い物に連れて行けというので、続きはまた改めてアップします。


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コメント

どもです

ライターに北尾トロという方がいるのですがこの人の日記がスゴク面白くてまぐまぐだかのを登録しているんですが彼は小説というモノを殆んど読んだ事が無いという。
で、ネットで古本屋を始めたのだが小説方面が全くわからない。
知り合いの編集者に何人にもその辺りの事を訊ねたらトロさんも小説を読むべきだ、という結論に達したそうです。
で、一番推薦されたのが藤沢周平だったみたいです。

こんにちは。雨です。僕も早とちりでは人後に落ちないのですが、drac-obさんもかなりですなぁ。同情します(笑)。で、結局、藤沢周平本はお買い求めになったでしょうか?最近読んだ中では「彫師伊之助捕り物控」が面白かったですよ。それか「天保悪党伝」。「昼のいこい」は僕もずっと昔実家にいるときは家のラジオがあのメロディを奏でていました。無表情なアナウンサーというのはまさにその通りで、同じように日曜夜のNHK-FMのリクエスト・アワーもかなりのものでした。

3年ほど前に竹中屁蔵の私的懇談会でNHKの改革案が議論されその中でFM廃止が検討されたことがありましたよね。
>FMラジオ放送については、民間のFM放送や音楽配信サービスが普及している現状では、多彩な音楽番組の提供という公共放送としての役割は既に終えたものと考えられる。従って、これらの放送については、必要な周知等の措置を十分に行った上で、2011年までに停波の上、速やかに民間への開放等の措置を取り、視聴者が多様な放送を享受できるようにすべきである。
懇談会の連中は「昼のいこい」のような番組を絶対聴いてないですよね。この千と千尋のごとく異次元に彷徨いこんだようなクラクラする番組が民法に作れると思っているのでしょうか?
ただJ-WAVEで「昼のいこい」を放送するなんていうことがあれば、それはそれで面白いとは思いますが。

テーマ音楽

作ったのは誰か検索したら、古関裕而さんでした。
民謡風のモチーフですが、少しも田舎臭さが無いです。
これは懐かしい曲、堪能しました。

ふるさと/地域

そういえばNHKは最近いわゆる「田舎」を指す「地方」という言葉を使わずに
「ふるさと」「地域」という言葉で置き換えているように思います。
ちょっと不思議な単語です。
「昼のいこい」大好きです。なぜか今風のJPOPが「通信員」のお便りの後に
かかることがある不思議な番組です。

しかしお悩み相談、ヘビーですね。私の高2の時の担任も気の弱い人で見るからに職員室内人間関係で悩んでそうで気の毒でした。実際、その年度が終わってから「教育委員会」に転任していきました。その先生をいたぶっていた嫌味な教員の愛読書が「山本周五郎」、彼はしきりに山本氏の本を生徒に薦めていましたが、あんなに山本周五郎が似合わぬ男も珍しい、一体彼は山本周五郎の本から何を得ているのだろうと思うほどでした。もし彼に少しは優しさのかけらがあるなら、現実逃避だっただろうか、と少しは思ってやりましょうか。
地元国大に無知なガキどもを何人送り込めるか、それだけが全てのような学校で、でそこで都合の悪い情報を遮断し洗脳する最前線の仕事を彼が行っていました。
「親のいうことも絶対聴くな、先生たちだけが正しい」が口癖。


お悩み相談といえば数週間前の朝日土曜版の悩み相談が痛快でした。
偶然にも学校の先生からの相談でした。
リンクしておきます。相談も相談なら回答も回答でした^^;。

http://toriomega.blogspot.com/2009/06/blog-post_17.html


夜のNHKで

藤沢周平作品の朗読をやっています。
うちはお風呂にラジオがあるのでたまに聞いてますが
中々奥深いものがあります。
でも、その時間が遅すぎて、続きを聞けないのが
ちょっと悲しかったりします。
ああ、小市民やなあ~。

僕も知らない作家でしたが

> ステージはラブホだし
なんて書いてあるので、
かつて大岡昇平が、「軽井沢婦人」て官能小説に対し、自身の「武蔵野婦人」とまぎらわしいとして出版差し止めを申し立てたことを思い出して、今回もそれと似たような話かと思ったんですが、
さにあらず。
藤沢周て、けっこう著名な方のようですよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E6%B2%A2%E5%91%A8

誤記訂正

婦人->夫人

北尾トロはプー時代に

「ぼくはオンライン古本屋のおやじさん」と「ヘンな本あります」の2冊を古本屋で買って、一時は真剣にオンライン古本屋をやってみようと考えたこともありました。ペンネームがユニークだったのと、ハウツー物なのかエッセイなのかよく分からないけど、読みやすい文体で気に入ってました。最近、裁判物や大人のための修学旅行なんてルポやってますね。このところしばらく読んでないから日記を読んでみようかな。

しかし、小説を読んだことが無いってのは(笑)。

買うには買ったのですが…

今、枕元に未読で置いてる本や、途中まで読んでそのままにしている本もあって、うーん、早く読まなきゃ。ちなみに「せめぎあう言霊」「日本橋バビロン」「『プガジャ』の時代」「思想としての全共闘世代」「戦場のメリークリスマス」などが積み重なってる横に「天保悪党伝」が乱入してまいりました。

前も書いたけど「戦メリ」のオリジナルの翻訳がひどくてなかなかドラマに入れません。小説ってもっと楽しいものだったような気がするのですが…。

竹中屁蔵=Short People論

ということで、ランディ・ニューマンの「ショート・ピープル」の歌詞と竹中コバンザメのことを書こうかと思ったけど、筆が腐るので止める。

ちょっとマジレスすると、この竹中案というのは都市の論理なんだよな。地方にはまだまだ民放だけではフォローできないところもあるんだ。ウソだと思うなら、来て見ろコノヤロー。宮崎は民放2局だぞ。ま、それはさておき、公共放送でなければできないことは沢山ある。郵便局じゃないと出来ないことは沢山ある。民間に任せるから、収賄がおこるし、それこそが強欲資本主義ってもんじゃないのか、え、どうなんでぇ、コイズミ一家の屁蔵オヤビン!!

古関裕而さんというと

ジャイアンツやタイガースの応援歌、オリンピックの歌、校歌、軍歌などもう途轍もなく幅広い作曲家ですよね。NHK関連の歌も沢山作ってますが、「鐘の鳴る丘」なんて懐かしいですね。♪緑の丘の 赤い屋根 とんがり帽子の 時計台 鐘が鳴ります キンコンカン~

地方だと痴呆と間違いやすいから

あえて「ふるさと」「地域」と呼ぶようにしています(by NHK)なんてことはないでしょうね。昔、パンタにインタビューしたときに聞いた話ですが、某局のアナウンサーと話していて、パンタが「地方ツアー」と発言したところ「地方じゃないでしょ、全国ツアーでしょ」とたしなめられたらしいです。パンタいわく「嫌なヤローだなって思って(笑)。いいじゃねーか、地方は地方だろって」なんてエピソード思い出しました。

リンクしていただいた記事、お見事な回答ですね。今日のニュースでアップされていた、公衆便所を盗撮していた教員夫婦にも是非この回答をお届けしたいです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090629-00000059-yom-soci

いえいえワタクシも小市民でございます

ラジオで聞く小説って味がありますよね。ラジオドラマってのもいいし、朗読ってのもいい。活字を読むのと違って、耳から入ってくるとまた別の想像力が刺激されます。そうそう、某所が復活してよかったよかった。またヒソヒソ話やりましょう。

ですな、まさか図書新聞の元編集者とは

存じませんでした。芥川賞もお取りになった先生をJAROに言いつけようとした僕は不逞の輩というとこでしょうか。しかし、明訓高校OBということは殿馬やドカベンや岩鬼なんかの先輩なんでしょうか?んなこたぁないか。

菊田一夫の作詞でした

どうでもいいことですが・・・・
「鐘の鳴る丘」の主題歌は、「鐘の鳴る丘」ではなく
実は「とんがり帽子」というらしいです。
小生も初耳でしたが。

とんがり帽子といえば

部外連のサークルにありましたよね。学園祭のときに、確か至誠館で上の教室を使っていたような記憶があります。で、今調べてみたら「とんがりぼうし」でオール平仮名でした。Purple_Hazeさんはライラックだったから違うのか…。そういえばSMMAなんて軽音系のサークルもありました。Southern Mt.Music Associationの略でC&Wばっかりやってました。で、ついでにググってみたら、何やら大手のサークルに変身しておりました。いや、お見それ。

http://www.tongariboshi.com/cgi/chat/

http://smma.at.infoseek.co.jp/
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