BONOBONO BAND イントロデューシング酒井春佳

 ええっと、どのあたりから書き始めればいいんだろうか。きっかけはY尾君から聞いた話で、数年前に宮崎は西都市というところに秋吉敏子が来て、そのライブの打ち上げの席でピアノを弾きまくった女子高校生がいた、などといったところからか。なんだかよく分からない書き出しだが、実はBono Bono Bandという若い女の子だけでやっているジャズバンドのライブを見てきたのだ。

 3月は仕事が忙しかったせいもあって、全然ライブに足を運ぶこともなかったのだが、その3月の終わりにY尾君から電話があった。以前、話した友人の娘さんのライブがライフタイムであるので一緒に見に行こうというのだ。友人の娘さんというだけに、多分に若いと推測されるし、その段階でメンバーは全員女の子だと聞いたので、気分はモーニング娘。を見に行くようなルンルンの気持ちである(しかし、表現が古いな)。Y尾君は妙にテンションが高くて、ライブを見て悪かったらブログでボロクソに書けなどと煽ってくる。とりあえず4.3の金曜日には行くと返事をしておいた。

 当日は、いつも待ち合わせに使っている居酒屋が満席だったのでライフタイムのすぐ横の焼き鳥屋で待ち合わせた。店に入ると奥の座敷にY尾君が何人かで飲み方をしていた(、あ、飲み方というのは南九州独特の表現で「ノンカタ」と発音すると通です。要するにお酒の席ということです)。声をかけると、本日のBono Bono Bandのピアニスト、酒井春佳のお父さんのグループだった。なんだかよく分からないがどうもどうもと挨拶して、カウンターの席に座った。Y尾君が横に来るなり「今日は50人以上予約が入ってるらしいから、大急ぎで飲み食いして、7時になったら場所を取りに行こう」などと言い出した。

 一体全体、Bono Bono Bandというのはナンだと聞いたところ、チラシを取り出して説明してくれた。洗足学園大学の新2年生の女の子バンドで、横浜あたりじゃブイブイ言わせてるらしい。ということは、メンバーに髪の長いヨーコという女がいるはずだと思ったが、全然外れていた。洗足学園といえば、確か宮里陽太もそこの出身だったはずだ、などと話したのだが、後で調べてみたらトンでもない学校だった。出身者には、あの「もののけ」米良美一、「かもめが飛んだ」渡辺真知子などがいるし、講師のメンバーにあの中村誠一(まさか落語の口調で講義はしてないだろうが)、向井滋春(同志社の軽音、サード・ハード・オーケストラ出身だ)、渡辺香津美など錚々たるメンバーである。さらに、Bono Bono Bandのライブの後に酒井春佳with Friendsのライブもあり、そこには香月宏文も参加すると書いてある。我らが歌姫香月保乃の兄のドラマーだが、今まで一度も聞いたことがなかったので楽しみだ。

 7時になったので、ライフタイムに移動したら、いきなりマスターから「まだ入らないで」と注意された。よく見ると店のテーブルを外に運び出している。丸椅子がずらりと並べられて、まるで総立ちのライブハウスみたいである。マスターには失礼だが、演奏前からこんな風に、会場のセッティングをしなくてはならないのは、少なくとも僕は始めてである。さらに違和感を感じたのは、出入りする女の子が皆若くて、いいにおいがするという事実である。あ、いや狭い階段ですれ違うので、匂っただけで別にクンクン匂いをかいでいたわけではありませんって当たり前だ、そんなことしてたら変質者である。ようやく店のドアが開いて中に入ったが、その時点ですでに20人近くいたのではないか。僕たちはステージから見て左側の壁にもたれることの出来る、通称シルバーシートを確保した。ステージは目の前である。

 いったん、元の焼き鳥屋に戻り、再度喉を潤してからライフタイムに戻ると、いや、すでに満員、フルハウスである。来ているお客さんは、従来のジャズのお客さんと全然違い、20代の若い男女、30代の子供連れの母親たち、僕達の年代などどこにもいない。いや、一番奥の席に2,3人ほどオジサンがいたが、とにかく圧倒的少数派である。不思議だったのは、花束持ってる人が多かったこと、そうそう、ステージにも大きな花束が飾ってあった。Y尾君は、こんな最前席でオジサン二人がいるのは怪しまれるんじゃないかと妙に心配していた。何をそんなにビクビクしてるのか、不思議だったがライブが始まって分かった。メンバー全員、若くてカワイイのだ。コノヤロー、事前調査していたな。

 開演時間を5分ほど過ぎて、メンバーがステージに上がってきた。いや、どうみてもクラシックの発表会ではないかという雰囲気が濃厚だった。しかし、ステージを見るとドラム、ウッドベース、ピアノ、ギター、テナーサックス、トランペットと立派なジャズコンボだ。演奏が始まった。最初は音のバランスがあまり良くなくて、全体的に音が小さかった。メンバーも緊張していたのだろう。しかし、やってる音楽はフレディ・ハバードやホレス・シルバーの曲だったり、ウィントン・ケリーのそれだったりと、結構硬派なジャズだ。

 MCは主に管楽器の二人が中心だったが、いや、今時の若い娘の話し方はこんなだよなとつくづく思わされる話し方だった。よく考えると我が家にも新大学1年生と高校1年生の娘がいた。どうもどこかで聞いたような口調だと思ったのは、我が家のバカ娘たちに似ていたからだ。しかし、宮崎に来てとても楽しかったとか、このライブハウスでこんなに沢山のお客さんが来てくれたのはとても嬉しいとか、素直なコメントが多くてまあ楽しめた。演奏そのものはだんだん馴れてきたというか、途中で管楽器の二人が下がりギターをメインにした演奏(「ジョージア・オン・マイ・マインド」、いい演奏でした)あたりから、バンド全体の緊張もほぐれてきたのか、音のバランスもよくなって45分くらいのライブは終わった。

 ここにそのときのメンバー表があるので、僕が感じたコメントと共にメンバー紹介をしてみよう。

加瀬友美 ドラムス 愛らしい顔をして、癖のないドラムを叩いていた。ロックやってたらしいが、その影響はないような、素直なドラムでした。もっとパワーがつけば尚よくなるだろうな。そうそう、今の若い人のリズム感はすごいです。ブレークの切れの良さは、こりゃ時代だろうな。

大平菜央 トランペット 小さい体で思い切り吹いていました。MCも一生懸命なのだが、大学生というより、なんとなくもっと年下の女の子というか中性ぽい感じ、もうちょっとアピールしてもいいかも。

村井千紘 テナーサックス このバンドで唯一好きなミュージシャンが連想できた(違ってるかもしれないが)。フレーズにロリンズの香りがしたのだ。アドリブも思い切りが良くてグーでした。

廣瀬真理子 ギター 唯一会話の出来たメンバー。最初は黙々とコードを弾いていたが、「ジョージア~」の演奏から一気に乗ってきた感じ。フレーズにセンスを感じました。好きなギタリストを聞いたけど、笑って答えず。僕がスティーヴィー・レイ・ヴォーンの話をしたら、知らないといってた。知らないオジサンと話をしてはいけないとしつけられているのかもしれない。

田中理夏子 ベース 後ろからいきなりMCに参加したり、話し方も結構ユニーク。Bono Bono Bandをネットで調べたら、金沢市での「ジャズざんまい」というイベント記事がヒットしたのだが、そこでも大活躍していたようだ。

酒井春佳 ピアノ 上手い、確かに上手い。バンドでの演奏は、アンサンブルを重視していたせいか、あまり感じなかったが後半のカルテットでの演奏は見事だった。若干19歳、後世畏るべしというやつか。しかし老婆心ながら、ピアノ上手い人はジャズ界に限らず、音楽界にごろごろいる(と、思う)。あとは個性というかオリジナリティというか、彼女ならではの音世界を作っていって欲しい。

 ええと、えらそうなことを書いてしまったが、これから楽しみなバンドです。大学卒業まであと3年あるので、さらに腕を磨きまた機会があれば是非宮崎に来て欲しい。しかし、宮崎、意外にジャズミュージシャン排出しておるな。実は、この後のウィズフレンズの演奏は凄まじかったのだが、ちょっとBono Bono Bandの話と上手くまとまりそうになかったので割愛します。彼女達は横浜で演奏してるらしいので、関東在住の方はぜひ一度足を運んでみてください。あ、Purple_Hazeさん、ど真ん中ストライクコースと違います?写真とってなかったのが悔やまれますが、ここのブログにちょっと写っています。

 そうそう、ウィズフレンズの演奏のときは、酒井春佳がMC担当だったのだが、大学進学のきっかけは彼氏を追いかけてが動機だったとか、高校時代からジャズの打ち上げでは梅酒を飲んで盛り上がっていたとか、ご両親が聞いているのに爆弾発言が飛びかい、それもまた大変面白かったです。トークも上手かったな…。
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コメント

関東在住というのは私の事ですね。(笑)
どこかで聞けるかなあ。
でも、若いって良いですねえ、やはり。
突っ走っていけるから。

あ、MM21さん機会があれば

是非一度聞いてみてください。演奏技術云々は抜きにして、やたら明るいし、ジャズ独特の暗さや重さはありませんので。女の子だけのジャズバンドなので結構メディアにも取り上げられるでしょうから、ね。

無鉄砲というか無我夢中なんて単語が似合うバンドでした。

ジャズと云えば

宮崎でジャズといえば、もう26年前の夏にオールナイトのジャズフェスティバルに行った記憶があります。その時マリーンとか日野 皓正とか多くのジャズマンが来てましたが、今もサマーフェスティバルはあるのでしょうか????

う~ん、若い女の子にはStevie Ray Vaughanは判らんでしょう

まぁ、私もいい年こいたオジサンなんですが、先日もMotormustangの神戸でのライブにのこのこ出掛けて来ました。事前に立ち飲みで串カツ食べつつ焼酎のお湯割り5杯入れて、親爺がガーっちゅうてで暴れてきました。

ところで、Stevie Ray Vaughanに影響されたというウマウマの人のLittle Wing。この人、アコギにジャンボ・フレット打って弾いてますやんかw ワロタ。
http://www.youtube.com/watch?v=31QQ1gNpAaY

そりゃ君フェニックス・ジャズ・インといって

まだフェニックス・グループが健在だった頃の話だ。オールナイトのジャズ・フェスで結構有名どころや、若手のいきのいい連中がやってたけどもう今はやってません。代わりにUMKジャム・ナイトといって、演奏は夜12時までという中途半端な時間設定で、しかも若い連中に媚を売ったようなラインアップのイベントやってるけど大層不評です。

かって、毎晩流れた「大淀川慕情」も今は誰も見向きもしない。フェニックス・グループの社長だった佐藤さんもシンショつぶして頑張ったけど、シーガイアオープンのときにスティング呼んだのが最後の華だったかな…。

いや、勢いついて懐メロ大会してしまいましたやん

いや、ついついThree Dog NightとかYouTubeで聴いてたら、夜中に一人懐メロ大会してしまいましたw いや、なんやかんやゆうて、我ながら良く憶えてるもんですな。Just an Old Fashioned Love Songsから、ここまで次々勝手に思い付きましたわ。まぁ、夜も遅いので、こんなもんで許して下さい。

The Mamas & The Papas
http://www.youtube.com/watch?v=0sN91ggtocc
http://www.youtube.com/watch?v=ghwwVaqqTJE
Walker Brothers
http://www.youtube.com/watch?v=I1TeDhMBp6I
Scott MacKenzie
http://www.youtube.com/watch?v=DspcTcVslsI
Peter Paul & Mary
http://www.youtube.com/watch?v=y7XwrZetkYA

いやホンマにワロタ

しかし、ギターも上手い人(も)ごろごろいますな

もはやアコギの音じゃないですね。しかし、なんていうのか楽器の物凄く上手い人っていうのは、もう感覚が僕のような凡人とは全然違う、すなわち別人28号というか、もう人類ではない、いわば「さよなら人類」的な生き物では無いかと思う今日この頃です。

いや、もちろんテクニックだけが人の心を打つのではないというのは十分分かってるんですけどね。あまりにバカテク過ぎるとちょっと…。

うーん、66,7年くらいのヒット曲ですな

セミアコといってもいいような音ですよね。フォーク・ロックなんて言い方もあったっけ。ママ・パパ、ウォー・ブラ、スコ・マケ(こんな呼び方はないな)までは、頷きながら見ていましたが、ラストのPPMは「悲しみのジェット・プレーン」あたりを選んで欲しかったです。

しかし、この懐メロ大会面白いですね。一度特集してみようっと。

ありがとうございました

3日のライブにお越しいただき、ありがとうございました。
来年もライフタイムで演奏できるように頑張ります☆
関東では山手線大久保駅近くの<ドルチェビータ>で定期的にライブしています。
宜しくおねがいします♪

あー、これはご丁寧にどうも

ごめんなさい、事実誤認の部分がありました。秋吉敏子のライブの打ち上げではなくて、宮崎でのなにやらビッグネームのミュージシャンのイベントがあって、そのときの打ち上げにたまたま秋吉さんがいたって話でした?このエントリー書いた後、お父さんの同僚のY尾君から訂正の電話が来たので、謹んで訂正させていただきます。

はるかさんたちが、楽しく演奏していたライブにしょーもないレポートで申し訳なかったですが、まあ、オッサンのたわ言と聞き流してください。また来年もライフタイムで聞けるのを楽しみにしています。他のメンバーの皆さんにもヨロシク~!!

100ゴールドフィンガーズの出演者や関係者の方々のうちあげ(秋吉さんやジュニアマンス、シダーウォルトン)に参加させていただいて、「弾きなよ」って言われたのでピアノを弾かせていただいたんです。そのころはジャズをただただ感覚で雰囲気で弾いてたのですが。。。あれが私の初めての人前での演奏でした(笑)今思うとよくやったなと思います(笑)

こりゃどうも、再度の登場サンクスです

なるほど、そういういきさつだったわけですか。しかし、メクラ蛇におじず(あ、今はこの言葉もベサツ用語になるのか)というか、勇猛果敢というか、すごい度胸ですね。ステージフライトなんて関係ないのかも…。ライフタイムのライブのときも、BONOBONO BANDの演奏より、2部の香月さんたちと一緒にやったステージのほうが堂々としていたから、プレッシャーのあるステージほど燃えるという、天性のエンターティナーなのかもしれません。

まあ、若いんだから今は我武者羅に突き進んでください。もうすぐみやざき国際ストリート音楽祭ですが、こちらには来ないんでしょうか?
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