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After You’ve Gone~君去りし後

強風で宙吊りになっていたテント屋根 こんなものが落ちてきたら大変だ

 台風一過である。昨日の激しい雨がウソのように、まばゆいばかりの青空が広がっている。ときどき風の音はするものの、強烈な夏の日射しがあたりを照らしている。しかし、どうしてこうも見事に天気は変わるのだろうか。梅雨が一気に消し飛んで、真夏に突入したような気がする。ところで台風一過という言葉は、小さい頃は台風ファミリー、つまりアダムス一家みたいに思っていた。台風には家族がいて、大暴れするオヤジ(別名おやじ太鼓なんちゃって、このギャグ分かる人はファーフロムヤングである)が、あたりに雷や雨や風を撒き散らし、街をめちゃくちゃにするがその後を母子が後片付けして、空を綺麗にするのだと思い込んでいたのだ。ああ、あの無邪気な時代に帰りたい。

 しかし、台風の一家はどんな連中がいるのだろう。父がハリケーンで母がタイフーン、その子供がサイクロンでいとこがモンスーンてなとこだろうか。このハリケーンというおやじは元ボクシングの世界チャンピオンで無実の罪で刑務所に入れられている、はずはなくて、それはディランが「欲望」のなかで歌った「ハリケーン」のほうだ。実は、ハリー・ケーンが本名で、社会的に成功した市民ではあるが、死の直前に「バラのつぼみがどうした、こうした」とうわごとのように言い続け、周囲を混乱させるって、それは「市民ケーン」だ。

 などと訳の分からない話が続いたが、実は昨日の夜「怪奇大作戦セカンドファイル」が放映されていたのでHDDに録画して、ついさっき見たばかりなのだ。おかげで妙な妄想癖がついてしまい、さらに今日は午後から休日出勤したおかげで、肉体的には疲れているが精神的には妙に高揚しており、ブログのネタも頭で構築した時は、これは面白い、久々のヒットやなどと思っていたのだが、いざ打ち始めると一気にしぼんで行き、一体オレは何を書きたかったのか、良く分からん。しょうがないので昨日から今日にかけての一日の流れを思い出してみよう。

 昨日は、土曜日で毎週恒例のATLの病院に行く日だったのだが、流石に早朝から物凄い雨が断続的に降ったり、突風が吹き荒れるという典型的な台風接近状況だった。デパートなどは早々と臨時休業したので、こりゃ病院も危ないかなと思い電話したところ「今は受け付けてますが、いつ打ち切るか分からないのでお見えになる場合はなるべく早くお願いします」という事務の人の言葉に、大慌てで車を飛ばせて行った。僕の家から病院へ行く間に大淀川という、宮崎を代表する川が流れているのだが、その上にかかっている橋を渡る時に車のハンドルが何度か取られそうになった。いつもなら♪あの娘、ハドソンリバー越えて~(byレイジーヒップ)とか、♪めーにりばーとぅくろーす(byジミー・クリフ、もっとも僕はニルソンバージョンで歌ってるつもりだ)なんかを鼻歌交じりで歌いながら気楽に走るのだが、流石に昨日はしっかり前方を見て車のライトもつけて安全運転した。口ずさんだ歌は強風波浪注意報のリフが出てくるパンタの「Audi’80」である。♪悲鳴上げるミシュラン、ぶっ壊れたウィンカー、答えを聞かせろよ、すっとぼけるミニスター、などと歌いながら病院に着くと、なんと駐車場に止まっている車は6,7台。しかもそのうち3台は顔なじみのナースさんの車なので、こりゃ一体どうなってるのだと思いながら待合室に入った。なんとそこにはたったの2人しかいなかった。この病院に通い始めてかれこれ3年近くなるが始めての経験である。あまりに嬉しかったので、待合室のソファをあちこち移動しながら座っていたら、若い女性の患者さんがそれまで座っていた席から離れて僕から一番遠い席に移った。変質者と思われたのだろうか。まあ、あえて否定しないが。

 名前を呼ばれて、処置室に行こうとしたら一人の男とすれ違った。以前割り込みをしてきた男だ。最近見かけなかったがしぶとく生きていたか。まあ、相手も恐らく同じことを考えていたのであろう。一瞬視線が合ったが、お互い「フン」という感じでそっぽを向いた。どうでもいいけどガキだね。処置室に行くと一番注射の相性のいいナースさんだったので、嬉しくなり少しおしゃべりをした。いつもなら次の患者さんが待ってるので、時候の挨拶くらいしかしないのだが、今日はなんせ開店休業状態だったので、結構色々話をすることが出来た。注射をした後もいつもは「ハイ、じゃあと少し押さえておいて下さい」と自己責任で処理するよう言われるのだが、この日はじっくり指で押さえてくれた。一瞬オレに気があるのでは、と思ったが、そんなことは絶対無いので、まあ、こんなこともあるなら台風も悪くないなどとほざいていたのだ。

 しかし、そのあと出社してからはこちらも開店休業状態で、ときどき顧客からの連絡が入り、いつもならすぐ外回りに行くのだが、流石に終日事務所にいるしかなかった。結局その日に処理する仕事が溜まってしまい、この連休も午後からとか、午前だけという形だが、休日出勤せざるを得なくなった。それでも直撃の台風の割には、被害もさほど無かったと思っていたが、テレビや新聞で見るとやはりそれなりに大きな傷跡が残ったようだ。

 あかん。落ちも何もない。このまま昨日から今日の出来事を書いても退屈な話ばかりなので、今日は終わりにしよう。明日はちゃんとテーマを決めて書くからね。そうだ、車に万一のことを考えて、積んでおいたヘルメットとウィンドブレーカー、タオルに長靴はしまっておこう。うっかり警察に止められたら、あらぬ誤解を受けてしまう。クワバラ、クワバラ、ツルカメ、ツルカメって何のまじないだ。

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コメント

「クワバラ」は雷避けで、「ツルカメ」は験直しです。

また後で参りますです。

東京は曇です。

ツルカメ+クワバラで「つるばら つるばら」っていうのがありましたなぁ。
って、これも少女マンガのネタだった…。

>しかもそのうち3台は顔なじみのナースさんの車
「顔なじみ」。
ほほう…。顔だけなのかな??

山上たつひこの「怪僧のざらし」だったか

やたら、「つるかめ、つるかめ」とか言ってた記憶がありますが、違いましたっけ?しかし、燐さんは「おばあちゃんの智慧袋」みたいなことを良くご存知ですよね。はっ、実は母君が燐さんの名前で米送っているのでは?

また、後でって書いてたけど、取り急ぎコメント返しでした。

顔だけじゃなければ、ナニがなじみ

なんでしょうか。「肉体(カラダ)」とでも書けば狸さんは喜ぶかもしれませんが、当ブログをご贔屓にしていただいている、圧倒的多数の品の良い方たちに嫌われます、って、オレのブログ読んでくれる人は、大抵シーモネータがお好きなようで、そこが、僕とは全く相容れないところではアルのですが。

あ、でも制服に対するフェチは全くありません。これマジで。僕はどちらかというとモノよりシチュエーションがって、こらこら、痴れ者、止めておけ!!

>ああ、あの無邪気な時代に帰りたい。

今も充分… ↓

>あまりに嬉しかったので、待合室のソファをあちこち移動

ましてや ↓

>一瞬視線が合ったが、お互い「フン」

カワイイですよね、男の人って。
っと、こういうこと(男は可愛い、男は子供、男は無邪気etc)を言うと怒られることもあるのでリアルでは滅多に言いませんが、オトコって生きてるだけで可愛い生き物だと思うことがよくあります。意識してカワイコぶりっ子してないと怖い生き物だということがバレる女としては羨ましい限り。

「つるかめ」は、私と同じマンガサークルにいた安永航一郎先生がよくマンガのキャラに言わせてました。そういやぁのざらしも言ってましたっけ。彼の場合「地獄!」のポーズのほうが印象的で。
のざらしで思い出しましたが、ウルトラマン80の頭頂部がのざらしに酷似していたので、「ウルトラマンのざらし」と呼んでいた頃も27年くらい前か・・・。くくく・・・。造形が悪いので、結局1話も見なかったです。
因みにウチの母は、あまり物知りではありません。っていうか、トシのせいで色々忘れているようで、大丈夫かと心配しています。マジで。

怪奇大作戦セカンドファイル、見ましたか!台風のせいで見にくい画面で残念!
1話に比べて地味な話だったけど、実相寺カラーは前作より出ていたと思います。
しかし、昭和のあの時代ってノスタルジーは感じますが、決して良い時代ではなかったですよね。セカンドファイルは賛否両論ですが、第3話が楽しみです。

幼児性が抜けないというか

すぐムキになるのはやめようと思いながらも、出来ません。いわゆる、大人の思慮というのがダメなんですね。無分別と言ってもいいかもしれません。もっとも本人はそんな風に思ってないのがミソです。まあ、しかし幾つになっても女の人は分かりません。これはお互い様かと思ってたのですが、どうも男が不利みたいです。九州の亭主関白とか男尊女卑なども、建前で男を立てておくだけで実権は女が握っているというのが真実です。

しかし、自分はビシバシいってますよ。今日も靴が揃っていないといって、玄関のゴミを蹴飛ばした(と、日記には書いておこう)。

怪奇大作戦セカンドファイル

見ました。大変面白かったです。燐さんのところに行ってなければ知らなかったはずなので、重ねて感謝です。主人公の西島君は「純情きらり」で、東北出身の純朴な絵描きのイメージがあり、ましてや「猫じゃ、猫じゃ」を踊っていたので、笑わずに見れるかと心配しましたが、いえいえ、一気に実相寺ワールドに引き込まれました。

昭和の30年代末か40年代初めの映像が出ていましたが、仰るとおり、あの時代は大変苦しい時代でもあったことをスポイルしてはいけないと思います。「良い時代」という定義は難しいものがありますが、公害や排気ガス、ベトナム戦争がキーワードだった時代で決して「楽しい」「いい」時代では無かったと僕も思います。ジャック・フィニィの小説を読んだような後味でした。第3話も大いに期待しています。
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Author:drac ob
1975年5月から1981年3月まで、眺め続けた景色から時代と文化が見えてくる。混迷と停滞の時代を撃つ、はずはない。

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