恋と饅頭は破れたほうが美しい

 今日は比較的早く家に帰って来れた。とは言っても8時半過ぎであったが。ただいまと言って部屋に入ると、母子3人がテレビにかぶりつきである。ただいまと、もう一度大きな声でいうと誰一人こちらを振り返らず「おかえり」と心の全くこもっていない、というか心ここにあらずといった風な返事が来た。何をそんなに一生懸命見てるのだろうと、僕も覗き込んでみたら、何かドラマをやっており、画面の下に字幕が出ていたのでNG集の特番かと判断がついた。5,6人男の子がかたまって出ていたが、カメラが引いて一人がアップになった。「城みちる、か」と思わず声に出したら、3人とも「シッ」と大声で喚く。おかしいな、「イルカに乗った少年」がそんなに、好きだったのかと考えながら、もう一度テレビの画面を見た。城みちるは、なんだか随分目が大きくなっていた。しかし、彼もいい年のはずだがと思い、恐る恐る誰が出てるか聞いたら子供たちが「マツジュン」とか「ハナダン」とか訳の分からないことを言う。

 「ミホジュン」とか「クボジュン」なら知ってるのだが、「マツジュン」は知らないので、「マツカタジュンジの略か」と聞いたら、マジで敵意のこもった目で睨みつけられ、「ウルサイ」とか「しゃべるな」とか「黙れ」とか、もう好き放題言いやがった。人が疲れて帰っているのに、その態度はなんだと怒鳴りつけようかと思ったが、大人気ないので止めた。そうそう、ジュンシリーズでは「フブジュン」もイガッタなー。「フブジュン」すなわち風吹ジュンである。もっとも彼女のアルバムは聞くに堪えなかったが(って、アルバム持ってるんかい!!)母子が3人でワーキャー言いながらテレビを見ているので、その間に風呂に入ろうとすると、配偶者が「まだ誰も入ってないお湯だから、汚さないでね」とまたもや、人の神経を逆なでするようなことを言う。

 一日働いて、汗をかいた身体でお風呂に入るのだから、多少はお湯も汚れるわい、それとも何か、おまえらは汚れを落として風呂に入るのかと怒鳴ったら、当たり前だといわれた。浴槽に入る前に身体を綺麗に洗ってから、お湯に入るのがマナーだとかぬかしやがったので、オラァ西部の暮らしが長くてとにかくすぐ湯船につからないとダメだと抗弁したが激しく却下された。やはり、湯船に入る前に身体を洗うしかないか。しかし、それだと銭湯と同じである。せっかく家で風呂に入るのだから、好きに入れさせればいいのに、我が家は女子供だけの家庭なので、人間がみんな非常に小さい。ここまで書いてきて、何故風呂の順番の最後がボクなのか理由がうっすら分かってきた。そうか、みんなしてオレのことをキタナイと思ってるな。ま、しかしそれも分からないわけでもないが。

 と、まあ帰ってきてからの日常をスケッチしたのだが、何が言いたいかというと僕もそれなりに生きてきたが、人生において意外に知らないことがまだまだあるな、という教訓めいた話である。先ほどの風呂の入り方もそうだ。僕の家は中学校に入るまで、住んでいた家(借家だったが)にお風呂は付いておらず、近くの祖父の家にもらいに行ってた。この「お湯をもらう」という表現も今では死語だろうか。「もらい湯」などという風情のある日本語が消えていくのは悲しいことだが、ある面仕方が無い、かな。でも、としつこく食い下がってもどうにもならないので話を元に戻す。だから、お風呂に入る前はどんな順番で身体を洗うのか結構うるさく言われた覚えがある。身体を綺麗に洗わずに湯船に入ろうものなら、物凄く怒られた。何でばれたのだろうと子供心に不思議だったが、何のことはない。浴槽に石鹸の泡が浮くので、綺麗に洗っていないとすぐ親に分かるのだった。あれ、そう考えると、子供の頃はちゃんと身体を洗って入ってたのだな。

 それから中学、高校と時代は進み家でのお風呂に入っていたが、大学に行ってからは銭湯ばかりだった。最初に住んだところが学生の数が、浜の真砂の数より多いといわれた(ちょっとウソっぽいけど、事実といえば事実)、京都市は左京区だったので、湯船に入ることより洗い場(正確にはシャワー場)を確保するのが大変だった。とにかく夕方6時から9時半くらいまでは、湯船から洗い場までウンカの如く人がいるのである。それも薄汚い(自分も含めてだが)学生ばっかり。僕が学生の頃は長髪が当たり前の時代で、それも今の若い人たちのようなオシャレなロンゲと違い、ヒッピーだのフーテンだのを自称している半ガイキチの(以下自粛)。それで空いてる時間と思って10時前くらいに行くと、それでもそこそこ人はいる上にお湯が何だか濁ったような感じでキモチ悪かったので、一度で懲りた。遅くなったら風呂入らない、を鉄則にしていた。

 えーと、また話がボケてきたが、要はこの頃もまずは身体をしっかり洗い、髪も洗ってから湯船に入るという日本の常識的入浴をしていたのだ。その後、上京区の出町に引っ越したが、ここの銭湯事情も左京区に比べるとやや劣ったが、それなりきに人は多かったので、良く洗ってから入るようにしていた。銭湯事情が大きく変わったのは、その後だ。同じ上京区の烏丸中学前に引っ越してからである。どう変わったかというと、僕が昼間の時間のほとんどを過ごした学生会館から、歩いて2,3分のところに銭湯があったのだ。また烏丸中学前の下宿から学生会館までは、やはり歩いてほんの5分くらいだったので、下宿から銭湯に入る道具一式(洗面器からシャンプー、石鹸、タオル、着替えetc)を大きなジーンズ製の袋に入れ、あたかも大学の教科書やノートが入ってるような振りをして持ってきて、銭湯が一番湯を立てたその時間を見計らって飛び込むというパターンを開発してからだ。

 どういうことかというと、4時から銭湯は開くのだが、その10分くらい前から入れることを何かの拍子で知り、たまたまその時間に行ってみると、広々としたお風呂が独占できて、髪を洗う場所を確保する心配もいらないし、第一浴槽のなかで大の字になって浮かんでいることだって出来る。場合によっては入る前に必要最低限の場所だけ洗って、そのまま湯船にどぶんと飛び込むことも出来たのだ。あ、この頃からだ。湯船に入る前に十分身体を洗わなくなったのは。そうそう、この別館生活が終わり、地元に帰り就職をして、また何が悲しいのか、茨城や栃木あたりに飛ばされたり、九州に帰ったと思えば鹿児島勤務が続いたり、熊本に営業所が出来たり、それをたたんだり、色々なことがあったが、基本的には銭湯ではなく内風呂であった。仕事も朝早くから夜は11時12時はザラだったから、風呂に入る頃はもう半分眠っていて、お湯につかるだけという生活が続いたのだ。

 結論、お風呂マナーが悪くなったのは、ニホンの政治の貧困が原因である。ロードー者が1日16時間も働かなくてはならないような競争社会を作ったジミン党政治のせいである。もっとゆとりある、人間らしい生活を。憲法に保障された生存権を勝ち取るのだ。などと全く説得力の無い、responsibility rolling brideである。え、この言葉の意味?responsibilityは責任、rollingは転がる、brideは花嫁。つまり責任転嫁ということである。オリジナルは広島は福山地方の言葉らしいが…。あ、それと今日のエントリーのタイトルは破れ饅頭というお菓子を作っている延岡市の虎○というメーカーのキャッチコピーです。別段意味はありません。うん、今日のエントリーはお料理ブログとも社会派ブログともいえる内容だな(って、オッサン頭大丈夫か?)。
スポンサーサイト

コメント

毎度です

残念ながら、松本潤はカッコいいのでお帰りのお出迎えが出来なくても・・・許してあげてください。

物事をしっかり把握するには、それに関わる両サイドからお話を聞かないと分からないってのが鉄則だけど・・いつも、師匠のブログを読んでいると、気の毒になってきやす・・。大丈夫か、師匠っ!風呂くらい「ガタガタ言うな、だまれぃっ!!」ってザバザバ入ってもいいじゃないか!!父親に対して「クソオヤジ」はないだろう!などと、ついつい言いたくなりるのでありますが、もしかして、師匠、ホントはそこんとこに家庭の幸せを感じていたりして、、いやいやMってことじゃなく(笑)

毎度のことなので許すも何も

ありません。普段は母子3人して仲が悪くて、いがみ合ってるくせに、「デスノート」とか「マツジュン」とかミーハーなものになると一致団結します。正しく「鉄の団結」で揺らぎません。まだ上の子は、そうでもないのですが配偶者と下の子は、そのミーハー精神は瓜二つです。この二人を見ていると「近親憎悪」というのはこういうことかと良く分かります。ま、所詮、オンナ・コドモ、いや、おっとっと以下略。

家庭の幸福は諸悪の元と

つい、この前書いたような希ガス…。このブログの読者の中で、多分唯一我が家の実像を知ってるderi さんなので、裏取りはいつでもOKですが、事実はひとつです。もっともでっち上げやフレームアップはこの世の常なので、ご注意を。10年ほど前だったら、まだ議論して母子3人を諭す事もしていたのですが、最近は疲れているのと3人まとまって喚かれると、正直「ウザイ」ので、そんな元気が出ません。所詮、オンナ・コドモはって、これはさっき書いたか。♪女三人寄ったなら、姦しいとは愉快、ではありません。大変不愉快です。ただこの国では「ミンシュシュギ」という衆愚思想が幅を利かせているので、僕は家では黙り、一人キーボードを叩くのです。♪ろーんりー、あいむみすたろんりー、などと口ずさみながら…。

迷惑千万

何が好きって、私は松本大洋が大好きですっ。最近のものについては、ちょっと…なのですが、一番好きなマンガはどれかと言えば、『0 ZERO』かもしれません。基本的にスポーツものは好きではないのですが、松本大洋だけは別っ!!
『花男』は、まことにベタなストーリーで、オチもなにも見え見えですが、それでも何度読んでもウルウルしてしまいます。また、江の島という場面設定がこれまた! 湘南というのは、多くの東京人にとっては、青春の1ページであって。
『ピンポン』『鉄コン筋クリート』と映画化もされていたりする松本大洋ですから、「花男」という文字を見ては、いちいち一喜一憂、ぬか喜び。ミョーな略語の大好きな日本人を、「地獄に堕ちやがれ!」とののしる毎日です。

花男というのは安部公房の

「箱男」みたいにダンボールに篭って、都市を流浪する市民のことかと思った、などというとまた顰蹙ですか?いや、エレカシ(3枚目までは大好きなバンドでした。その後のポップ路線もまあ、いいのですがボーカルの宮本がいつの間にかおかしくなってしまった)の1枚目のアルバムに「はなおとこ」ってありましたよね、などとしつこく念を押すのであった。

分かった、花男というのは春先に花粉症で洟をかみながら、桜の下を歩き花よりデイゴとオキナワソングを歌う束縛から自由な人のことだ、と最後まで認めないdrac-obでした。

どうやら

具具ってみたところ、エレカシの「花男」が、松本大洋の『花男』のもとになっているようですね、詳しいところまではわかりませんけれど。
drac-ob さんのおかげで、また一つ知識が増えてうれしいなっと。
エレカシは、好ましいバンドだなと思いつつ、マジメに聞いたことがありません。機会がありましたら、挑戦してみます。

たーいよーギーラギーラ、ビルの谷間

はーたらーくひーとびーとせわしげに、とエレカシの歌を口ずさんでしまいましたが、そもそも彼らの初期の歌というのは気軽に口ずさむようなものではなく、聞く人間も真剣に聞かないと圧倒されてしまうパワーと狂気を孕んでいました。当時のロック雑誌のインタビューを読んでも、宮本の発言は何を言ってるか良く解らない、というかインタビュアーの話とかみ合わないこと夥しい。毎日武蔵野をぶらぶらしている、生産性のない無能力者の癖に心に突き刺さるフレーズを書く男でした。それが、いつの間にか、多分「四月の風」あたりから、テレビに出たりバラエティでアホな掛け合いやったりして、それでもメジャーになりポップ路線で多くのファンを獲得したんですが、最近聞くところによると、ステージの途中で「こんなコンサートに来るよりヤスクニに行け」などと口走ってるそうで、いやはや何とも…。しかし、3枚目までは掛け値なしに日本のロックが到達したひとつの頂点だと思ってます。良かったらブリーフケース使って、送りましょうか?

お久し振りです♪お元気でしたか(笑)?
・・・って、前のエントリーを読ませていただくと頭痛に大変だったのですね。
結果は何事もなくて、遅れましたが良かったですね♪
これからも、何かとお忙しいでしょうがあまり無理せずにv-290

あの・・・たまに来てこういうコメントもどうかと思うのですが(笑)
何だか家庭内事情のエントリーの時は思わず涙がこぼれそうになりますv-406
男1人でハーレム状態。。。にはならないのですね、マツジュンの前では 苦笑

女・子供だからではなく、湯船に浸かる前は洗った方がイイと思います(笑)。
だって、汚れが(たとえ自分からの汚れでも)また身体につくと思ったらイヤじゃないですか(笑)?再度湯船に浸かる場合ですけどv-403
まあ、個人の自由だとは思いますv-389

こちらのブログを読ませていただいて、『旦那にこういうこと言わないように気をつけよう』とか『こういうことしないようにしなきゃ』と勉強になります 爆

そうか、僕のブログはwing家の

家内安全に役立っているのか、と、ちょっと嬉しくなり、でもなんかおちょくられてるよな気がしないでもない複雑な気分です。って、冗談はさておきホントお久しぶりですね。燐さんちや猫だぬきさんちでチラッとお見かけしたので、お元気そうだとは思っていましたが。また、ちょくちょく来て保健体育(実技中心)のお話をお願いしますv-218
非公開コメント

プロフィール

drac ob

Author:drac ob
FC2ブログへようこそ!

月別アーカイブ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

QRコード

QR

鳩時計

フリーエリア

ブログ内検索