貴方の波長をこちらに合わせて下さい
発作的に始めた10月のノンストップ・エントリーだが、さすがに今日は欠席届を出してゲルニしようと思っていたが、こんな動画を見てしまったらやめられない・止まらないのエビセン体質なのだ。僕がこんな人生を送るようになった原因の、多分8割はこの人を知ってしまったためだ、などと言い訳したくなるくらい聴き狂ったパンタの、あの名曲、「マーラーズ・パーラー」を佐野市の、その名もマーラーズ・パーラーというミュージック・バーでのライブ動画。75年12月31日に解散した頭脳警察。そして、その翌年に発表されたパンタの初めてのソロ・アルバム。ビクターがフライング・ドッグ・レーベルとして出した最初のアルバムだった。ニニ・ロッソ風のトランペットから始まる「キャット・オン・ザ・トップ」すなわち「屋根の上の猫」。あのワン・ツー・スリー・フォーというカウントとバンドの怒涛の音、特にパンタックス・ホーンズの厚みのある音はカッコよかった。このアルバムはハードな曲とスローな曲のコンビネーションが実にいいのだが、3曲目の「三文役者」はチャーのギターもソリッドでいいし、B面2曲目(このあたりの表現がアナログだな~、でもLPレコードがすり減るまで聴いたんだから、誰にも文句は言わせない)の「ロックもどき」のフレーズもカッコよかった。「もどき」シリーズは次のアルバム、『走れ熱いなら』の「人間もどき」で完結する。お、パンタ、マグマ大使から曲のインスピレーションを得たかと驚いたが、「ニンゲンもどき」ではなく「(くたばりぞこないの)ヒトもどき」であった。そうそう、このアルバムには多分、パンタの初めてのブルース・ナンバー、「青い烏のブルース」も入っていた。そこでジャージーなギターを弾いていたのが、我らの塩次伸二、伸ちゃんである。その伸ちゃんも亡くなって、今年は七回忌になるなんて諸行無常だ。この時の伸ちゃんの関係からら、セカンド・アルバムのギターは山岸だった。アルバムタイトル曲でのパンタの「ヤマギシ~」って掛け声はイカしてたね。
おっと、忘れていた。「明日天気になれ」という隠れた名曲も、このアルバムには入っている。「錆びついた思い出に輪投げをして遊んでた 柄じゃないけれど涙に声かけて いま少したったらどこかへ旅だとうと まるで当てのない明日は俺のもの」という歌詞は当時の19歳のオレの心に沁みこんだ。そうなんだよ、どんな悪ガキ、クソガキでも子供の頃があって、無邪気に輪投げなんかしていたころもあったんだよな。それが、どうしてこんなになってしまったのか、親の因果が子に報い、めぐるめぐるめぐる因果は糸車である。
そしてアルバム最後の曲。この曲のイントロのハーモニカを聞いた瞬間、これは名曲に間違いないと確信した。分かり易いメロディーに難解な歌詞。そそくさ逃げたしたアイククってなんだよ、とか彼女は逆立ち千メガヘルツなんてちゃんと聞き取れなかった。そういえば、ピノキオ目当てのテロリストのところを血の気が目当てのテロリストと聞き間違えて、パンタにインタビューした時に確かめたら、こちらの気持ちを慮ってくれて、一瞬考えたポーズののち、「ちょっと違う」と言ってもらえたのは、僕の心の宝物である。まあ、へ理屈はいいか、この映像を見て一緒に歌える人と今日は時間を共有したい。タクミのギターも凄くいいな。
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コメント
確かに ほとんど聞き取れない歌詞でした
2014/10/11 00:18 by デューク中島 URL 編集
2014/10/11 11:21 by デューク中島 URL 編集
お、ガサス、デューク先輩!!
しかし、まだネットもない時代に「スホーイ」なんてソ連の戦闘機のことなんか誰も知らないっての(笑)。パンタが雑誌のインタビューで話していたけど、あるライブが終わった時に客から「スホーイっていうのは~」と説明があって、「その通り、正解は君だけ」と答えたなんてマニアックな話がありました。
そういえば有楽町のモラリストは最近叩かれまくって、ポケット瓶から夢を出す余裕すらなさそうです、。あ、モールス信号はその通りです。
2014/10/11 13:28 by drac-ob URL 編集