現実逃避というか、オムニバスについて

CD

 昔から、オムニバス盤が好きだった。今はコンピレーション盤とか言うらしいが、しゃらくさい。オムニバスはオムニバスじゃないか。コンピとか気取った呼び方してんじゃねえよ。呼び名を変えて目先を変えて、そんな表面的なことじゃCDの売り上げなんかあがらねえよ、だから地元からタワレコも撤退してしまうんだよ。怒りついでにいうと、オムニバスというのはもちろんそれを編集した人がいるのだが、みんな謙虚である。ところがコンピになると誰それが選ぶ珠玉の名曲集とか、DJピロリンがあなたのために選んだ失恋名曲集とか、何だかやたら編集した奴が偉そうである。偉そうは偉そうでいいけど、お前本当にこれ自分で選んだのか。間違いないか。レーベルから金が回ってきて、本心は別の曲をセレクトしたいけど、そこはそれ魚心あれば水心とちゃうか、などと下種な勘繰りを引き起こしてしまう。もっとも、楽曲だけで売れる自信がないから誰かの名前を付けて、あの人が勧めるならとか、彼女のお気に入りなら外れは無いだろうという他力本願的主体性放棄主義的兄ちゃん姉ちゃんにはコンピで十分かもしれん。

 どうしてオムニバスが好きか考えてみると、弁当は汽車弁当(駅弁という表記が多い中、何度も書くが梅崎春生の『赤帯の話』を読んで以降、僕にとってあれは汽車弁当なのだ)しかも幕の内が好きという僕の嗜好から、要するにいろんなものがたくさん入っていると、なんとなくモウケタというか得をしたという感じがして大好きなのだ。焼き鳥や串カツなども盛り合わせを選んでしまうあたりも同じ理屈だろう。僕自身の幼児性が抜けていないからかもしれない。しかし、まあ、それでも70年代の音楽を同時体験的に聴いてきた人には、もしかしたら分かってもらえるかもしれない。といいうのも、その昔のワーナーパイオニアが出した、2枚組の『ホットメニュー』というのを、ご存知ないだろうか。確か『鳥肌音楽』でも、このアルバムのこと触れていたなとさっきチェックしたら、そうか、サンプラーという言い方も最近よく耳にするな。もっとも70年代当時はサンプル盤という言い方をしていたような気がするが、あてにはならん。サンプル盤で思い出したが、かれこれ8年ほど前に吉祥寺の中古レコード店で、当時ライブを見て大ファンになった下地勇のCDを数枚入手したのだが、全部サンプル盤だった。裏ジャケットに「これは商品ちゃうぞ。マスメディア関係者にタダでやるけん、ちゃんと聴いてええ記事書いてや。番組で放送してや、で、役目が終わったらちゃんと返してや、約束やで。中古屋に売って小遣い稼ぎしたらあかんで」みたいないことが書いてあるのに、堂々と商品として売られていたのである。買ったワタクシもどうかと思うが、それを売りに持ち込んだ輩とサンプル盤であることを分かっていながら再度商品として流通させる、その店の経営方針はどうなっておるのか。あ、我がポンニチは高度に発展したシホン主義社会だから何でもありでいいのか、そうか。

 で、回りくどい話をしたわりに今日の話は簡単至極である。雨の日曜日、実は家でやらなければいけない仕事、それも納期はあと数日しかないのだが、それでも机に向かう気はせず、昼過ぎまでごろごろ寝て、起きて腹が減ったので仕事が終わったバカ娘1号と一緒にラーメンを食べに行った。実は、前日の昼も豚骨こってりラーメンを昼飯にしたので、今日は別のものを食べたかったがバカ娘のたってのリクエストなので仕方なく、豚骨こってりラーメン大盛り、ネギ多め、麺は普通でね、というものとラーメンに相性のあるザギョーという中華帝国主義的包括食品も注文。食っているうちに腹がきつくなったので、途中でやめればいいのに、「MOTTAINAI」は世界の言葉、世界のキャンディーズ、私たちには時間が無いの、などと錯乱状態で完食。やや腹がきついので散歩がてら、近くのフルモトに出撃したのだ。

 このところMIHO姉さんの『シンプルワーズ』とか、陽太の『プレジャー』、そしてなぜかバルネ・ウィランのライブ盤ばかり聴いていたので、今日はちょっとロックなものを探そうとCDコーナーうろうろしたが、定価の棚にはこれといってほしいものはない。もっとも、フルモトで買うCDは500円コーナーのみと決めているワタクシ、過去よっぽどのことがないと定価コーナーのCDは買っていない。いつ以来か、村八分の再結成ライブを買ったとき以来だ、多分。ということで、ウィンドウショッピング的なCDぶらぶら眺めを終わり、さて本腰入れて500円コーナーを見ていった。何枚かは、おっと思うものもあったが、いまいち買う決断が出来ないというか、まあ別に今買わないといけない理由はないよな(いやいやCDと本は一期一会、出合った時がチャンスでそのタイミングを逃すと二度と出てこないというか、悔し涙を流したことも何度もあるのだが)、などと思いながら50音順の国内盤が終わり、オムニバス盤のコーナーを見ていたら、突然、『みやこ★音楽』という文字が飛び込んできた。頭のどこかに西部講堂で行われたコンサートの話が浮かんだのか、思わず手に取って選曲を見る。1曲目がローザの「橋の下」である。大阪維新の会を率いて、やりたい放題、言いたい放題、弁護士が三百代言であることの生き証人みたいな、あのハシシタ君のことを歌っているわけでは当然なく、京都の橋の下で暮らすプー太郎のことを歌った名曲だ。そういえば河原町のジュリーのことを歌った曲もローザにはあったっけ。2曲目は騒音寺である。最近はパンタと一緒に演奏している。しのやんがプッシュしていたロケンロールバンドだ。

 さっそく購入して今聴きながらこの駄文を書いている。僕はあまり詳しく知らなかったが、みやこ音楽というのは京大の西部講堂連絡協議会を中心とした学生主催の音楽コンサートで2004年からずっと行われているらしい。メインはくるりのようだが、さまざまなミュージシャンが参加していて、その一覧を見ているだけでも楽しい。僕が学生の頃もこうしたイベントはあったが、大学単位で行われるものがほとんどだったと思う。あ、南部君が中心になってやっていたイベントは大学を縦断してやっていたが、そういうのは例外的だったと思う。当時から四半世紀が経過しているのだが、僕らの時代の『東京ロッカーズ』。『東京ニューウェーブ』、そして関西は『DOKKIRI RECORD』、こういうオムニバスと比較しても、このアルバム良くできている。半分以上は初めて見かける名前だが、それぞれに強烈な個性があり楽しい。

 と、仕事を忘れるために無理やりエントリーをでっち上げたが、やはり心ここに非ずである。さて、これから本腰入れて仕事に取り掛かるか、納期は25日だ。あ、ちょっと待て、明日は月曜だが、あさっては休日ではないか。ということは無理に今やらなくても、明日がある、明日がある、明日があるさ。と歌ってみても偉人の名言が脳裏によぎる。「明日ありと思う心の仇桜、夜半に嵐の吹かぬものかは」、うー、うー、うー、どうしようかな~(by 村八分)。



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コメント

今日、バザーでオムニバスを買ったばかり

フォーシーズンズ、シャングリラズとか 砂糖山さんが好きそうな 私と無縁な(笑) オールディーズCDを 50円で買いました。彼に怒られそうですが、昼寝のBGMに ちょうど よかったです。高速道路のサービスエリアで オムニバスやベスト盤CDを よく買った時期が有りましたよ。主に 万札をくずす目的で。レコード時代だと 10枚位しか 買ってないですね。良いセンスの物も たまには有るけれど、オムニバスは、結構 好みじゃない曲も入ってて 嫌だったのかな。

昼寝のBGM(笑)

分かるような気がします。夢うつつというか、起きているのか寝ているのかその中間ぐらいの時に聞こえる音はあまり明確じゃないほうがいいですね。そういう時にオールディーズはいいかもしれません。CDが出始めた頃は、どういうレーベルの談合、野合かしりませんが、やたらベストヒット選曲集みたいなオムニバスが出ましたね。僕もアルバート・ハモンドからイエスまで滅茶苦茶な選曲のオムニバスCD持ってましたが、カゴンマから遊びに来たT原さんに貸したきり帰ってきません(笑)。

オムニバス

オムニバスという言い方、日本だけのようです。海外でオムニバスと言えば文学か映画、音楽はコンピレーション。80年代にNOWシリーズが大ヒットして、その際に海外にならってコンピレーションといったのが日本での「コンピ」の始まりみたい。でも、NOWシリーズって当初は国内盤は出ていなかった記憶があるので、輸入業者やタワーレコードのような外資系のレコード店さんが広めたんじゃないかしら。コンピの他にもドメ(ドメスティック)とかVA(ヴァリアス)なんていうのも外資系からの発信だったわ。
サンプルとサンプラー。dracさんが貰ったっていう下地さんのアルバムみたいなのはサンプル盤、市販される商品と同じものに「SAMPLE」とか「貸与品」というシールを貼ったものよね。レコード時代は「テスト盤」なんていう言い方もあって、レーベルが真っ白なやつは「白盤」なんて読んでたみたい。最近はレコードメーカーも予算がないのか「サンプル盤」じゃなくて、音源をCDRに焼いたものを提供することが多くなってるんだけど、CDRって白いから「白盤」なんて読んだりするみたいです。
サンプラーは後輩の砂糖山さんブログで取り上げていたっていう「HOT MENU」みたいにレーベル所属のアーチストをコンパイルしたものを言ったり、サンプル盤のダイジェスト的にそのアルバムの聴きどころを数曲収めたものを「サンプラー」って呼ぶことが多いみたい。

あと最近は有名DJがエディットした楽曲を何十曲もつなげたCDが良く売れているんだけどこれはオムニバスやコンピじゃなくてMIXCDと呼ばれているの、知ってる?中でもヒット曲のカバーバージョンを50曲とかMIXしたものが、マイルドヤンキーなんかに爆発的に売れたりしてるわ。

今時「オムニバス」なんていってたらマイヤンのお姉さんたちに笑われちゃうわよ。

うちのバカ娘2号が、そのマイヤンに近いです

なるほど、分かりやすい説明ありがとうございました。「サンプル」と「サンプラー」の違いも良く分かりました。実るほど頭が下がる稲穂かな、を座右の銘にしておりますので、今回のご指摘を肝に銘じ適当なことを書くのはやめます、なんてことを言うわけがない。いい加減、適当、ええやないか、清濁併せ呑む力量が左右の日和見主義をフンサイし、新地平を開拓するのだ。などと仕事をほかしたオッサンのたわごとですが、どうもコメントの文体がスージー姫に似ている気がするのは私だけ?
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