悲しみは突然やってくる

 7年間使ってきたプリンターが昇天した。以前から、電源を入れると妙な音がしたり、LANを組んでる配偶者やバカ娘のPCから印刷しようとするとエラーが発生したり作動しなかったりとか、予兆はあった。そしてついに「エラー 6A00 プリンタトラブルが発生しました」という文字が表示されるようになって、全く動かなくなった。最初は、プリンターとして使えなくてもスキャナーとして使えれば、とりあえずはいいかと思っていたが、何とプリンターの機能だけでなくスキャナーの機能も使えない、要するに全く作動しない状況であることに気がついたときは少し焦った。困った。大変に困った。これを読んでいただいている皆様の中には、『買いかえればいい。今は価格も安いし、機能も充実している。何より大きさが全然違う』という正論を吐かれる方もいるだろう。

 しかし、バット、しかしである。壊れたプリンターを電気屋に持って行って新しいものに変えるには、悲しいかな、このシホン主義の世界ではオゼゼがかかる。つまり、所詮は金よ、金ねーか、となる。僕が使っていたのはキャノンのMP800というタイプで、購入した時は確か3万以上したと思う。MP500の方が安かったけど、CDへの印刷とか機能面を考えたときにMP800の方がいいと判断したのだ。もっとも、今のプリンターはかなり安くなっていて、単に印刷するだけなら5000円もしないくらいだ。しかし、スキャナーとして使うこともあるし、年賀状を両面印刷することもあるから、その手の機能のあるものだと安くても15,000円くらいはしそうだ。アベノミクスに抵抗する我が家の経済状況ではかなり厳しい金額なのだ。

 買い替えが無理なら修理、というのは当然の判断であってメーカーの説明書を見てもA600と出たらメーカー修理を依頼しろと書いてある。5年以内なら購入したお店のサービスを受けることも可能だが、7年経過しているから全額自己負担である。しゃーないな、いくらかかるんだと調べたら、一律13000円だという。なんでや、え、なんでや。新品こうても15000円、修理で13000円て、勘定合わんがな。そんなんやったら、修理せんで新しいのをこうたほうが早い。でも、モノを使っていると魂が宿りはじめるんと違うか。プリンターの神様が夜中に、お前は何でモノを大切にせんのや、なんでもかんでも新しいモノこうたらええというのはあかんぞ、新しくてええのは嫁と畳だけや、などという人生の真実を知るかもしれんが、そういうことをいうと家庭に波風が立つ。波風立ってもええもんはええんじゃ、と開き直る力がオレにあれば、ああ、人生が2度あれば、いや、話がおかしな方向に行っているので軌道修正。

 困った時のネット頼みで、エラーコードで検索したらいくつかのサイトにヒットした。それらを読んで分かったことは、「パージユニットのフィルムの汚れ」であり、それを取り除いたら復活したという成功体験が載っているではないか。しかもご丁寧に写真までアップされている。こりゃラッキーとばかり、早速やってみた。綿棒だと汚染箇所まで中々届かないので割り箸にティッシュを巻いて、そこにアルコールを湿らせて拭くと勝手がいいと書いてあったので、その通りにしてみた。いや、アルコールが無かったので、インフル対策で購入していた消毒液も似たような成分なので、それをティッシュに含ませて拭いてみた。いや、面白いようにインクの汚れが取れる。サイトの説明を読むと数十分はやったほうがいいと書いてあったので、何度も何度もやった。普段、根気が無いとか飽きっぽいとか書き始めたエントリーを途中ですぐ放棄するとか、いわゆる辛抱がきかないタイプだと思われがちなワタクシであるが、そんな事はない。やるときはやるのだ。オバケ煙突を掃除する男の気持ちになって、一生けんめい拭きました。あ、この部分は永島慎二の『漫画家残酷物語』を読んで、ワタクシの気持ちを推し量って頂きたい。

 で、部屋のごみ箱には汚れたティッシュと、そのティッシュを固定していた輪ゴムと割り箸が投げ込まれた。つまりかなりな時間ワタクシは清掃作業をしていた。もういくらなんでも大丈夫だろうと思って、電源を入れて見た。ウィーンといういつものプリンターが動く音がしてガチャと紙の排出口が開いた。しかし、しかしである。表示窓には相変わらず「エラー 6A00 プリンタトラブルが発生しました」という表示が出る。いや、わかっとるちゅうのに、プリンタトラブルは最前から発生している、正確には多分1週間くらい前から発生していたっちゅうに。そして、それを解決するためにオレは一生懸命、割り箸にティッシュを巻いて、消毒液を吹きかけて狭いプリンターの中のへなへなのビニールの汚れを取った、取って取って取りまくった、挙句がこれか。え、一片の誠意もないんか、クソ、キャ×ン。お前、社長が隣の大分出身やからいうてえばるなや。ブラック企業っちゅうことは心ある人は皆知ってるぞ。お前んとこ、エコやリサイクルやなんや耳触りのいいこといいやがって、なんやねんな、あのインクのバカ高いのは。しかも、カートリッジは使い捨て。常に新品を高い値段で買わせやがって。そんなもん、ワシらのようなプレカリアートはよう買わんのや。そやから、互換性のあるインクを、ハッ、そういえば、安いインクを使い始めてから、プリンターの調子が、いやいや、そんなことはない、そんなん偶然の一致や。

 という闘いの日々が過ぎて、結局、プリンターを買いなおしました。経営陣が全員降格されたという某格安電気店で下調べをして、もちろんそれ以外の電気屋もリサーチして、やはり×マダ電機が一番安かったので、そこで買うことにしたのだが、故障したプリンターは引き取ってくれるのかという問題があった。店員に聞くと燃えないゴミで出せという。要するに処分は自己負担ということ。しかし、まだまだ出来る人間が修理すれば使えるかもしれないし、またオレは出来ないが、中にはこの手の機械いじりが好きで簡単にバラして必要部品だけ取る人もいる。粗大ごみで出して捨てられるのは如何なものか。普段、パンクなワタクシではあるが、リパブリックとかリメンバーとかリアップとかなんたら、よくエコ、エコ言うてるクソババアが資源の再利用には4つのRがあるとかなんとか言うのは知ってる。こりゃせっかくなので、そういうところにでも譲った方がいいだろうと考え、以前壊れた家電品を無料で引き取ると書いてあったチラシを思い出し、そこに電話しようとしたその時、テレビで『本を売るならブック×フ~』という能天気な歌声が聴こえた。その昔、若い頃はアナーキーなフォークデュオだった元あのねのねの片割れが歌っているCMソングだった。そこから連想したのがハード×フという家電品リサイクルの店だった。物は試しで電話したら、壊れて動かないプリンターも引き取るし、買い置きしていたインクも引き取るという。言葉は引き取るだが、僕達大人の間ではこれは「買い取る」、つまりオゼゼを払って引き取るという裏の意味があることはすぐにわかる。

 こうなりゃ、人間、打算が先に立って、倉庫にしまいこんでいたプリンターの紙箱をガムテープで組み立て、コード類やドライバーのCDや取説、全て詰め込んで車でハード×フに向かった。店に入ると中古品を扱っているお店独特の、ちょっとすえたようなにおいがした。車から箱を取出し、カウンターに持って行くと家電品は二階の窓口だという。エレベータなどないので階段を上って、なんとか二階まで運んだ。受付の兄ちゃんに「これ、動かないけど付属品全部あるし、インクも付いてる」と説明しようとしたら、ニヤリと笑った兄ちゃん、すっと番号札を渡し後で呼ぶからみたいなこと言う。

 待つこと十分くらいだったか、番号が呼ばれたのでカウンターに向かった。何やら紙に書いてある。「プリンターが五十円、インクが二十円です。良かったらサインしてください」。え、ちょ、ちょっと待ってよロクンロール(by Panta)、合わせてななじゅうえん????僕は一瞬立ちくらみを感じながら、頭の中で考えた。これがシホン主義なんだよ、唾棄すべき拝金主義なんだよ、商品を安くで買いたたいて高くで売る、ショーバイってそんなもんなんだよ、ゼニの花は白いんだよ。結局僕はジュース代にもならない小銭を受け取り、紙にサインし、本人確認の免許証まで提示してハード×フを出た。そして、今、僕の足元には新しいキャ×ンのMG5430が座っている。以前のマシンに比べると半分の大きさで機能は全然引けを取らない、と思う。悲しい連休の一日、罠のような午後の話でした。



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コメント

カメラマニアはキヤノとニコとソニの抗争が激しい模様。そして女子に人気のオリ。でも私はどちらかというとフジ派

き「ヤ」ノンは趣味の会の仲間で、知ってる人がそこの社員なのですが、かなり感じの悪い人物。こちらが一応感じよく話しかけると、ものすごく笑顔で答えていたかと思ったら、途中でいきなり豹変して「何が楽しいんだか」(え!独り言なの?俺に言ってんの?!)とか暴言吐くわけのわからん人なのです。おかげでそいつがいると会に行きたくなくなり、ところがそいつが皆勤状態なので、足が遠のくばかりの悪循環です。

(ちなみに周囲でもどうもあそこの会社の人って感じ悪いの多いよねって評判。なんでだろ)

だから所有するプリンターはエプソン。一眼レフは5年前に買ったニコン、コンパクトデジタルはフジフィルムです。きヤノンは死んでも買いません!と思っていたら、形見分けで60年前のきヤノンカメラ&レンズを頂きました。最初はカメラには罪はないし、あいつが生まれる前の物なんで関係もないが「きヤノンかよー。いいのくれるっていうからニコンか舶来と思ったのにー」と思ってしまいました。でもレンズはニコンのにアダプターをつけて使っています。結構いい描写なんで「カメラには罪はない!」(レンズクリーニングしてくれた専門店の頑固親爺の書いてくれた標語)。というわけで喜んで使ってます。私は一銭もきヤノンに金払ってないし(笑)。

連休中日、堪能しました。家電製品の末路はかくもあっけないものなのですね。格闘した挙句、なんだこれかよ、でめー、許さねぇ~調になることは僕にも経験たくさんあります。プリンターは安いOEMのインクはやめたほうがいいですね。僕はそれで一発でプリンターだめにしましたもん。

家電品メーカーの良識は?

10万円未満で 5年保証しか付けられない物は、6~7年で壊れ、10年保証の物は、11~2年で壊れます。修理呼んだら 1回目は 見に来るだけ、しかも 出張基本料金を取られ 部品と修理代金で 数万円かかりますが、どうされますか?のパターンに 悪意さえ感じます。技術が進んでいるのに 寿命が短いとは、作為的なものを感じ、不愉快ですね。買い替えの金をどうやって捻出するかでもめますし。我が家も 次は、保証期間が過ぎた洗濯機かなあと 戦々恐々で有ります。

ちょっと陰謀史観的な話ですが

キャ×ンという社名から、おそらくはGHQ参謀第2部(G2)直轄の秘密諜報機関である、キャノン機関と関係があるに違いない。我がポンニチが独立を果たしたなどと寝言言ってるアベちゃんに教えてやらないといかんが、私達の国は戦争に負けて以降、一貫して米の国の属国ではないですか、違うか、え、どうなんだいったい。したがってGHQからCIAへと名称は変わったものの、我がポンニチの中の対米従属派への資金バラマキと、反米独立派に対する弾圧をする、その最先端企業が、プリンターやカメラを作っているキ×ノンではないかと。しかし、いくら伏字にしても機関名が、そのまんま東だっちゅうのう(笑)。

あいきゃんとすとっぷざろんりね~す、と

何度歌ったことか、ゴトーさんが書かれているように、家電品がお陀仏になるときというのは実にあっけない、儚いものでございます。しかし、やっぱりローコストのインクはダメですかね。ネットの通販で売ってるのは、あまりに安すぎるし信用できなかったので、エコ×カというリサイクルメーカーの奴を使っていたけど、それが原因だったのかな~。とりあえず、当面は純正のインクを使おうっと。

なるほど、保証しないといけない時期は

保証期間のアウト・オブ・アワー・ヘッズ、ということですか。全日本家電協会の悪意に満ちた陰謀に間違いないですね。修理よりも新品を買わせようというところに、アンチモッタイナイ精神を感じます。しかし、そうやって考えてみると、ウチも洗濯機、電子レンジ、OSがXPのパソコンなど、予備軍が腐るほどあります。うーむ、困った困った。

はい、安いインクは故障の原因になります。この前友人のプリンタもやられました。
安物買いのジェニーはご機嫌斜めというわけです。
キヤノンの語源は畏れ多いことに観音様ですが、私はPCを買い替えるごとにキヤノン→エプソン→キヤノンと順繰りに買ってます。主義主張ではなく、その時に安売りのを買ってるだけですが。キヤノンと同じようにキユーピーも小さい文字のところが普通サイズのカタカナになってますが、これは昔はそういう表記がなかったためだと思われます。

ああ、やはりそうでしたか(涙)

小市民の悲しさで、純正インクは高すぎる、格安インクでいいじゃないか、だいたい印刷物比べてもどっちがどっちか分からない、などと考え安もん買うてました。なるほど、そうですか、やはり純正がいいんですね。つまり茶髪のポンニチのおねいさんは止めて、やはりモノホンのパツキンのおねいさんの方がいいと、あ、違いますか、そういう話と(笑9.

ええと、まぁ、なんですな

まぁ、ぶっちゃけ言うと、プリンターに関しては仕事でしたから、まぁ、そこらのメーカーのチンピラ営業よりは、遥かに詳しいわけですけど、ああた。そりゃ、メーカーの技術者と、ずっとああだこうだと言ってましたから。

実は、走行系というのがプリンタ内部に機構としてありまして、要するに紙送り機構なんっすけど、これを制御するのが非常に重要でして。まぁ、プリンターのヘッドがどんなに細密化しても、結局プリンター・ヘッドは左右に動いているだけでして、それを紙を送って縦方向に動かして初めてページ印刷ができているのですから、その紙送り機構というのは、重要窮まりないわけでして。

ところが、昨今のオール・イン・ワンの複合機では小型化するために、それを小さな筐体にスキャナーから何から全部詰め込む必要がありまして、そういうものには、紙送り機構というのに設計上無理が来ますから、当たり前ですけど、どんなに工夫しても非常に壊れやすいものになってしまうのです。

ぶっちゃけ言いまして、嘗てわたしの使っていたHP社のDeskWiriterというApple Macintosh向けのプリンターなど、ほんまに紙送り機構に無理な設計がないので、全然全く壊れませんで、20年以上愛用しておりました。まぁ、もうADB Bus経由でLocalTalkで接続する必要などありませんから、廃棄しましたけどね。

そんなもん、オール・イン・ワンの複合機なんて、設計上耐用年数が来たら壊れるのは、当たり前ですからw それが嫌なら、ちゃんと紙送り機構に無理な設計のない、ビジネス向けのプリンター買いましょうよ。はっきり言いまして、オール・イン・ワンの複合機をあんな糞安い値段でう売っても、ぶっちゃけ言いまして、メーカーはハードウェアで利益でませんねんw だから、サプライで儲けてますねんw

ええと、まぁ、ほんまのこと書きますと

実は、嘗てキャノンには販社で、キャノン販売という会社がありましたが、ここの企業体質が実に醜悪でして。ちょっとばかり嫌味を言うどころか、会社ぐるみで気に入らない奴に嫌がらせなどをやるのが日常茶飯事で、もう自社製品を売るためなら、どんな醜いことでも厭わないというタイプの典型的な「イケイケ営業」の糞馬鹿会社でした。

実は、業界内でも悪評紛々で、資本力に任せてやりたい放題の悪行をし続けて、実に全く嫌がられておりました。私が某社の雑誌記者をしていたときにも、キャノン販売の「気違い」営業マンが、しょっちゅう編集部に乗り込んできて、「おまえの記事が気に入らない」だの、「何も判らん癖に記事なんか書きやがって」だのなんだの、それはもう嫌がらせの嵐でしたわ。

ところが、こういう醜悪な販社であるキャノン販売とは全く違って、キャノン本体の技術者の人たちは、極めて紳士的であり、自社にとって不利なことや、突っ込んだプリンターの技術論とかの話をしても、実に真摯かつ詳細に答えてくれたものです。予定時間をオーバーして、お互いに口角泡を飛ばして、技術論で話し込むことすら多々ありました。

まぁ、ねぇ、要するに、そういう阿呆の販社を本体に吸収しましたから、あそこの営業マンには、いまだそういう「勘違い馬鹿」が多数居るのですわ...w

barrett hutterさん、怒涛の二連発

ありがとうございます(笑)。そうか、やはりそうなのか。ハードはソフトを売るための羊の頭だということか。でも、簡単に引っかかるんだよな。本来はプリンターとスキャナーとそれぞれ持って利用するほうがいいんだろうけど、オール・イン・ワンはコンパクトで何かと便利だからつい使うんだよな。まあ、5年以上経過して壊れたら次回はもう少し検討します。

ところで、キャ×ン販社って笑えますな。この手の商品力のある営業会社の連中って、実は商品力が営業力だってことを分かってなくて、オノレの営業力と勘違いする人が多い。カメラやコピーでおなじみのあの会社もそうだし(笑)。まあ、商品力があって良く売れるものは営業マンいらん罠。
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