マーマレード興亡史 イントロダクション

 曲がりなりにもblogを継続していてよかった。今回、30年ぶりくらいに学生時代のサークルの後輩からメールが来た。サークル名で検索したらヒットして、エントリーを読んでいるうちに僕の正体がわかったらしい。その彼と電話やメールで近況をやり取りしていたら、ひょんなことから僕たちが学生時代に作っていたミニコミの創刊準備号を持っていることが分かった。実は僕自身は当然持っていたのだが、どこにしまいこんだのか実家の倉庫か押入れの中に眠っているとは思うのだが、ここ最近は探しても出てこないとあきらめていた。77年の秋口から78年の夏まで、1年間もたなかったミニコミだったが印象に残る記事も結構あり、特に一番親しくしていた松原君は数年前に亡くなっており、彼の強烈な個性あふれる原稿はそのまま日の目を見ずに終わるところだった。本来はご家族の方の了解を取るべきかもしれないが、「馬鹿と恥知らずは承知の上」で「無恥な奴らが舞い踊る」のを一緒に笑った仲間なので、僕の独断で彼の原稿を少しずつ紹介したい。その前に、今回はイントロダクションと言う意味で、創刊準備号の前にビラ形式で出した『内部通信 No.1』という記事をアップする。文責はミニコミの編集長だったMilk氏、彼は同志社プロダクションというサークルに所属していたが、1年でそこを辞めて始めたのがこのミニコミ『マーマレード』だった。このあたりのいきさつは、そのうちゆっくり書いていきます。
さて、それではどんなことが書いてあるかwktkで僕もタイプしていきます。

マーマレード創刊準備号

 編集後記に代えて―内部通信 No.1再録 昭和52年11月16日編集局発行

はじめに―編集局よりのアッピール
 マーマレードに結集されているすべての諸君、そしてこれから共に運動を共有される新しい友人のみなさんに、12月号 11.20発行に向けて、編集局よりアッピールを行うとともに、今号への意志一致をとってゆきたいと考えます。

 我々マーマレードのスタッフは、創刊予告号でもふれたように、決して一つの方向性の下に集っているのではないことは確かです。例えば、スタッフは各々個々にRockを扱う、あるいはRockをメディアとした運動を考え直す等と言ってきましたが、しかし実際には、10月段階ですらRockに対する我々の一貫した見解なり方向性について、最低の意志一致すら取れなかった事も事実です。そして、その事は、我々の運動の最低基盤(=目的意志性)について再度議論し合わなければならないという事を示しているとも思います。

 しかしながら我々は、力量の不足、目的意識の不明確等をあえて承知しながら、まず雑誌を作りはじめようという意志一致の下、準備を続けてきました。私的な理由を述べるならば、たまたまスタッフの大半が大学のサークルなり他の運動なりに一種の挫折をしたあとで、何かはじめなければならないという「あせり」があったのですが、しかしながら、我々は、まず自らの力量をさらけ出して、批判―自己批判を受けねばならないという事を唯一の目的として続けてきたつもりです。我々のこうした事情を、60年代を体験として持ちえない世代である我々に残された数少ない「自己表現」の方法の第一歩として、積極的に評価、支持されることを望みます。あれやこれらを論じながらも、結局は何一つ始められないのではなく、あえて、使い古された方法論(むろん組織論、運動論を含んだ意味で)を再び繰り返すのも許される事だと思います。まあ、自己弁護とでもいうべき弁解じみた我々の方法論への意義付けはレベル(出発点における問題意識)における批判を大いに期待していますが。

―――内部通信について
 編集局発行の内部通信第一号は、11.20創刊準備号における編集後記に代わるものとして(=言わば、マーマレード総体での論理の一貫性を補完するものとして)発行されたのですが、編集局としては、今後もできるだけ多くの内部通信を出す意向を持っています。

 内部通信は、今後は、スタッフ・シンパ間に討論の場を提供するものとして、存在させていくつもりです。とりわけ現在のように個人個人の見解が不一致(というより意思表明が不充分)な段階では、個々が問題提起を行うことによる相互批判―相互浸透がまずはなされるべきであり、又それを抜きにして、単に雑誌の方向性について安易に意志一致を取ったりするのは誤っていると思います。だからこそ、この内部通信を1つのコミュニケイションの場として活用してゆきたいと考えます。

―――今号における若干の問題提起
 マーマレード創刊準備号を11.20に発行する(およそ唯一と言っていい)意義は、先にも述べたように、まず「自らの手で始める」という事だと思います。その上でスタッフ=編集局としては、個々が自分の進めるテーマなり、問題意識なりを、より明確にするための研究を進めようという事を提起しておきたいと思います。今後にしても、スタッフが少ないことや、討論の時間が充分に持てなかった事により、実際には執筆者から受け取った原稿をそのまま載せている状態ですが、でも、本質的な事は雑誌の形態(装丁etc)や記事の面白さだけではなく、個々の問題意識だと思います。それ故、次号以降も、編集局としては、単に「売れる」雑誌をめざすだけではなく(もちろん売れる―支持されるという事も最重要な問題のひとつですが)、「自己変革のための」雑誌をめざすのだということも、1つ、執筆者諸氏に問題提起をしておきたいと思います。そして、今後は一般のヤング向け音楽誌などとの分岐を鮮明にして行きたいと思います。そしてそうした運動を我々が始める最低基盤が個々の問題意識であり、相互批判―自己批判―相互浸透だと考えます。

 最後に我々マーマレードは決して1つの方向性の下に結集して始まったのではありませんが、しかし、逆のその事を批判点として個々の多様な、およそミニコミ誌を運営するにあたっては必要が無いと思われる問題であっても、共に考えていくという機会を今後も持ち続けるつもりです。またその為にスタッフ及び友人諸君のみでなく、読者諸氏の広範な批判、問題提起を受けて行きたいと思っています。また、とりわけ今号及び次号より新しい諸君の斬新な問題提起を期待しています。(文責 Milk)



 まあ、生硬な文章ではあるし、大いなる自負もあるが、考えてみたらこういう編集方針の下、作られていったミニコミではあるが、それなりに読者もついて投稿してくれる人が出てきたり、関西のイベント関係やロックシーンに関わっていくわけだが、いやー、しかし、まだ当時の京都は熱かったんだな。

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コメント

サークルのありがたみを感じますねぼくなんか。

当時の空気がつたわってきます。MILK氏しぶい!僕もミニコミをやってたのでこの連載は楽しみです。R.WELCH泣くる。。

ズトさん、ありがとうございます

やってるときはほんの数か月で終わったミニコミだと思ってましたが、実際振り返ってみると1年近くなんだかんだでやっていたんですね。1年くらい前に、ミニコミ時代のノートが出てきて、喫茶店で打ち合わせしたこととか、誰がどこに配本に行くか、新規開拓をどうするかなどが書いてありました。ちなみに、ここに貼った「マーマレード」の表紙のロゴですが、「レ」の字の所にちょっとしたシーモネータが入っています。お気づきになりましたか(笑)?
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まとめtyaiました【マーマレード興亡史 イントロダクション】

 曲がりなりにもblogを継続していてよかった。今回、30年ぶりくらいに学生時代のサークルの後輩からメールが来た。サークル名で検索したらヒットして、エントリーを読んで

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