総括、ストリート音楽祭にあえて苦言を呈す

 南九州の春一番と呼ばれている噂はあるかどうかしらないが、毎年ゴールデン・ウィーク前半のお楽しみであるストリート音楽祭に行ってきた。もっとも、今年は宮里陽太のグループが不参加なのと、メインの山下洋輔以外は、あまり面白そうな出演者はいないようだと判断したのが大きな失敗だった。これは、ちょっと真面目な問題提起なのだが、我が故郷ディープ・サウス、スィート・ホーム・ミヤザキのイベンター諸氏は演出下手というか、情宣が弱いというか、もうちょっと動員というか、一人でも多くのお客さんに情報提供して、「あら、このようなイベントなら是非行ってみたいわ」とか、「サービス業で人が休む時がカキイレドキなんだけど、こんな魅力的なイベントなら有休取って必ず参加」とか、「九州の男はこまかかこつはヨカ、さっさと参加じゃ」などといったレスポンスを想定したイベント組みは出来ないのか、え、どうなんだコノヤローと、やや怒りに満ちているのだ。

 もっとも、僕自身も今回の音楽祭は開催される2,3日前に主催団体のホームページを見て、スケジュール表を印刷しただけで、どんなバンドやシンガーが出るのか事前調査を全くしていなかったことも敗因だった。が、しかし、ですよ、このインターネットの普及した今日、イベントの出演者たちのホームページが主催者のホームページにリンクされていないというか、まったく情報がないというのはどないやねん。一体全体、このイベントを真の「南九州の春一番」として定着させる気はないのかねと、まあやたら興奮していますが、とりあえず当日の様子を簡単にレポしていきたい。

 先ほど書いたように、イベントのプログラムを印刷して、とにかく当日の目玉は16:30スタートの山下洋輔スペシャル・セッション(sax & flute 川嶋哲郎、bass 坂井紅介、drums 江藤良人)なので、恒例の友人・知人諸君には「僕は14:30くらいから会場に行きぶらぶらしている」と連絡したが、ほとんどみんな洋輔の演奏直前の16:00に現地に来るという返事だった。おっと、1名だけ前日に連絡取れた友人がいて、その彼だけは「14:30現地集合ね、了解」と二つ返事だったので、洋輔のライブまでの時間は、その彼と昼チューでもやりながら適当にあちこちのステージを見ようと考えていた。

 当日、なんだか怪しい雲行きだったが、多分雨は降り切らないだろうと判断して、昨年の僕のお誕生日の時に購入したZEK3のTシャツにジージャンという、いや、若いねオレも、まだまだいけるんちゃう、人間思い込みが肝心やといったい誰に話しかけているのか良く分からないが、とにかく個人的には気合を入れて行った。何年か前のストリート音楽祭で小野真弓が地元のミュージシャンをバックに歌っていたこともあったので、やはり、オトコたるものいつ何時どんな出会いがあるか分からないわけであるから、常に万全を期すべきではないかと思い、そういえばこの前のミチロウのライブの時に買ったザ・スターリンのバッジがあったはずだがと探したものの見当たらず、まあいいか、今日はパンクバンドは出ないイベントだろうから、とりあえずこのまま行こうと家を出た。ああ、しんど。

 市役所の前の大きな橋を渡ると、そこが会場の南端。例によってカマボコと白黒カラーのドレスカーが道を塞いで、そこからホコテンになっている。あ、カマボコというのは青ガラスが沢山乗ってる車、ええと世間一般ではなんというのか、あ、キドータイだ、キドータイの人たちが乗る装甲車みたいなやつと、白黒カラーのドレスカーというのはもちろん、パトカーのことである。要するに、そこから歩行者天国が始まっているというか、5つの野外特設ステージと4か所の屋根付きステージが広がっている。ぶらぶら歩きながら、あたりを見回すが心なしか人の数が昨年より少ない気がする。また一番最初にストリート音楽祭に来た時はメインステージとは別に道路沿いにマイクと簡単な楽器を持ったミュージシャンが沢山いて、それこそ名前の通りストリートで演奏していた。近くを通る人は気に入った音楽だったり、ちょっと気になる声がしたらそこにたたずんでしばらく一緒に聴いているという景色があり、ああ、いいな、まるでドイツのメールス・ニュー・ジャズフェスティバルみたいだな(いや、行ったことないけどものの本によるとそういう感じなんだって)、とかこれこそ草の根音楽活動ではないかなどと一人頷きながら歩く初夏の道という風情だったのだが…。

 このストリート音楽祭のもう一つの楽しみは、メインのステージの近くに特設テントが設置され、そこで地元の名店のいろんな飲み物食べ物が買えることと、場所が昔からの商店街なのでそれぞれ道路に面しているお店も外に売り場を作り、そこでもいろいろなものが買えるというところがあった。しかるに、今回はあのシアトル系の喫茶店は何やら売り場を出していたが、去年洋輔のステージを見る前の腹ごしらえで買った地鶏やフランクフルトのお店がない。いや、お店そのものはあるが閉まっていて、外の売り場が設置されていない。飲み物(もちろん我らせんべろ部隊の飲み物と言えば昼チュー、昼ビーである)も、通りの一番真ん中のテントの所まで来ないと売ってない。とりあえず、飲み物食べ物の場所とステージを確認したが、その時点で演奏しているのはブラスバンド系の出演者ばかりだったので、また来た道を引き返そうとしたら電話が鳴った。14:30に来ると言ってた友人である。さっそく合流して、やあやあ久しぶり、まずは軽くのどを潤すかと昼チューオンザロックを100円(!!)で購入。コップがふにゃふにゃの紙コップじゃないな、今調べたらクリアコップというらしいが、あの透明なちょっと力を入れるとくちゃっとつぶれそうな薄いプラスティックのコップなので、立ち飲みは勝手が悪いからどこか椅子のあるところに座ろうと言って移動したのが屋根つきの小ステージだった。

ILU GRACE

 そのステージには痩せた髪の長い女の子と、眼鏡をかけたパーカッションと6弦ベースの男の子の3人組だった。僕は友人と、あれこれ世間話をしていたのだが、突然女の子が歌いだした。リハ―サルをやっているようだ。横のミキサーにパーカッションの音量をもう少し上げてほしいとか、いろいろ注文を出していたのだが、非常に声が魅力的で「エリー・マイ・ラブ」をアレンジして歌ってたけど、あ、あの歌は60年代ポップスから影響受けてるんだなということが分かったり、いや、なんだ、こいつら面白そうじゃんと思いつつ先ほどもらったプログラムを見た。グループ名はILU GRACEという名前でボーカルとパーカッションはどちらも地元の出身だった。



 リハが終わると「私たちは17:00から演奏しますので、良かったら聴きに来てください」とアナウンスがあった。うーん、ヨースケのライブが16:30から17:30なんだよな。じゃヨースケの後、急いで来たら何曲か聴けるかもしれないと考えていたら、今度は別の女の子がステージでリハを始めた。やたら声量があるなと、その歌声を聴きながらプログラムを見たら、MisaChiというソロシンガーで民謡をベースにしていると書いてある。そしてこの子も地元の出身である。そういえば井出綾香といい、鬼束ちひろといい、少し前になるが今井美樹といい、もっと昔になるがしかもアイドルだが浅香唯といい、我が故郷は女性ボーカルは中々いいのではないか、などと愚考した。いや、あの、要するにおねいさん関係のミュージシャンは大好きだということで、ま、その、な、そりゃどうせ応援するなら、むくつけき野郎よりも女性のほうがいいというのは自然の摂理ではないか。などと大慌てで言い訳を書いたが、じつはこのシンガーも演奏時間は15:55スタートの16:45である。いや、ヨースケのライブは16:30からなので彼女の歌をぎりぎりまで聴いて移動すればいいじゃないか、などというのはトーシロのたわごとで我が地元におけるヨースケの人気を知らないからそういうお気楽なことが言えるのだ。みんな、どうせ「タダ」で見られる演奏だから、少しでも前のいい場所で見ようと考えるので30分前にはステージ前に行かないと椅子が無い。立ち見で悪くはないが、せっかくのピアノを聴くのに立ち見はせんないではないか。じっくりゆっくり腰を落ち着けて、呑むものを呑みかつ食べ手拍子足拍子でいきたいのが人情だろう。



 ええと、ここまで書いて僕のいら立ちがご理解いただけたであろうか。友人との待ち合わせ場所と落ち着いて座れる場所がたまたま屋根つきのステージで、そこで偶然リハーサルを聴いて、この二人というか正確には一人と1ユニットだが、それを知ることが出来たのである。事前のリサーチをしないといけないというのは、もちろんだが、これだけ素晴らしいオリジナリティを持ったミュージシャンが僕たちの地元にもいるのだ(正確にはいたのだ、だな。活動の場は大都市圏になってるようだから)。おう、だったら応援してやろうじゃないか、ええ、どうでぇ社長、とこれはいったい誰に行ってるのか良く分からないが、うーん、もったいなかったな。それとスケジュールの調整も何とか出来なかったのか。要するに面白そうな連中はほとんど16時から17時の近辺に集中してしまって、まあ、洋輔を諦めていればこのMisaChiとILU GRACEは連続してライブを見ることが出来ただろうけど。うんにゃ、やっぱりワシはこの日と翌日でヨースケ2デイズをゴールデン・ウィーク前半のクライマックスとして設定していただけに、この2組が13時くらいからスタートしていれば、じっくり見られたしもっと楽しめたかもしれない。うーん、もったいない。さらに、音楽祭が終わり家でネットを見ていたら先日陽太のバンドでドラムを叩いていた井ノ上氏も別のステージで演奏していたようで、先ほど彼のblogを見たら動画がアップされていて、お、何だ、ここもミニスカのおねいさんがボーカル取ってる、あ、いや、その、そういうことではなくてですね、うん、もう少し告知しようよ。まあ、後の祭りと言えばそれまでだけど、三味線の師匠さんたちのコラボ(地元で有名な三味線の方)とか、そしてBLACK BOTTOM BRASS BANDを見逃したのは痛かった。でも彼らも16:50からなので、絶対見られないよな。などと愚痴をいっぱいこぼしていますが、いや本当に企画として素晴らしいイベントだし、毎年毎年確実に足跡を残して成長しつつあるイベントなので、もう少し情宣を上手く情報提供を密に、地元の各メディアを上手く使ってもっともっといいイベントにしていきたいし、協力するところは協力するから、主催者団体の諸氏は今回のワタクシの批判を真摯に受け止めて頂き、可及的速やかに善処お願いしたいという次第であります。で、肝心の山下洋輔はどうだったか?あなた、何をさらし粉、ふくらし粉ですよ。悪かろうはずがない。ヨースケ怒涛のライブレポートとコンサートのレポートは、また明日の心だ~。



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